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» 2013年09月03日 00時00分 UPDATE

発売前から引き合い500社以上:法人向け「Surface」登場、「Surface Pro」がビジネスに向く理由とは? (1/2)

日本マイクロソフトが同社のタブレット端末「Surface」を法人向けに発売すると発表した。業務向けタブレット端末のニーズが高まる中、企業の反応がよく「ワークスタイルの進化を促す」と自信を見せる。

[池田憲弘,ITmedia]

「販売体制整った」――ついにSurfaceを法人向けに投入

photo 発表会ではリセラー6社の代表者も登壇した

 日本マイクロソフトは9月2日、同社製タブレット「Surface RT」および「Surface Pro」を法人向け販売を開始した。Surface RTは32Gバイトモデルと64Gバイトモデルを用意し、Surface Proは256Gバイトモデルのみとなる。販売はマイクロソフトが認定したリセラーが行う。現段階でリセラーはウチダスペクトラム、大塚商会、キヤノンマーケティングジャパン、日立システムズ、富士ソフト、リコージャパンの6社だ。

 法人向けモデルは個人向けモデルと仕様がほぼ変わらないが、Surface ProにはOffice Home and Business 2013が付属しない。これは「すでに企業でアカウントを持っている場合があることや、企業向けでならOffice 365の方が向くから」(同社)だという。端末の価格はリセラーが決定するため未定だが、参考価格は以下の通りとなる。

法人向け「Suface」の価格
モデル 価格
Surface RT(32Gバイトモデル) 3万9800円
Surface RT(64Gバイトモデル) 4万7800円
Surface Pro(256Gバイトモデル、Office非搭載) 9万9800円

 Surface RTについては、個人向けモデルの販売開始から約半年(Surface Proは約2カ月)が経過したことになるが、これは「法人向けの販売チャネルを構築するのに時間がかかったため」(同社)とのことだ。

 発表会に登壇した同社代表執行役社長の樋口泰行氏は、「Surface RTとSurface Proが国内で発売してから、さまざまな法人のお客様から早く販売ルートを整備して欲しいとの声をいただいた。教育機関も含めると、発売前からすでに500社から引き合いがあった。Windows XPのサポートが終了するということもあり、買い替えの対象としてPCとタブレットを兼ねるSurfaceに注目が集まっている」とアピール。Surfaceを含むWindowsタブレットの導入事例として明治安田生命やパソナ(人材サービス)、ムビチケ(電子前売券販売)といった企業を挙げた。

photophotophoto 日本マイクロソフト代表執行役社長の樋口泰行氏(写真=左)。IDCの調査によれば法人向けタブレットについては、Windowsタブレットへの期待が高いという。Windowsタブレットの導入事例として、明治安田生命が3万台、パソナが5500台、ムビチケが240台と発表した(写真=中央)。法人向け販売チャネルの説明(写真=右) ※記事初出時、Surfaceの導入事例を紹介したとしましたが、正しくはSurfaceを含むWindowsタブレットの導入事例となります。おわびして訂正いたします(2013/9/3 11:30)
photo 北國銀行 代表取締役 専務取締役の前田潤一氏はSurface Proを導入した経緯を説明した

 中でも北國銀行は、本店の移転に際してSurface Proを2300台購入し、全行員に使わせるという。同社代表取締役 専務取締役の前田潤一氏は、AndroidタブレットからSurface Proへの乗り換えを決めた理由は、主に3つあると説明した。

 まずはSurface ProがタブレットとノートPCどちらの形状でも使えるため、ノートPCとデスクトップPCの2台持ちを解消できることだ。同社は今まで全社員のPCとともに、外回りをする営業のために1100台のタブレットを導入していた。しかし「Surface Proであれば、セキュリティの問題もクリアしやすいので、会社からそのままタブレットとして持ち出せる。これによって二重投資が解消できるし、運用も楽になる」(前田氏)という。

 同社はSurface Pro導入を機に、社内システムをマイクロソフトに統一し、Lync Server、Windows Sever 2012 R2などの導入を予定している。「デバイスからサービスまでを単一のベンダーでそろえることで、システムもシンプルになり、問題対処能力が向上すると考えた」(前田氏)ことも理由の1つだ。

 また、前田氏はSurface Proはハードウェア面でも優れた点が多いとする。「フルHD対応の画面は製品の訴求力が上がるため営業活動で有利だ。スタイラスペンによる入力にも対応しているので、契約時に署名をもらうのもタブレット上で行える」という。

photophotophoto 今回リセラーに認定された6社が製品発表会でそれぞれ意気込みを語った。ウチダスペクトラムの代表取締役社長 町田潔氏「うちは今までソフトウェアを扱ってきたが、ハードウェアを販売するのは初めて。文教市場へのつながりもあるので、積極的に展開したい」(写真=左)。大塚商会の専務執行役員 片倉一幸氏「Windowsタブレットは今までセキュリティなどの問題から本採用のケースが少なかった。このSurface Proは中小企業にとってははOffice 365との連携が魅力であり、大企業にとってはデバイス管理の手間を減らせることが魅力に映るだろう」(写真=中央)。キヤノンマーケティングジャパン 常務執行役員 神森晶久氏「Surface Proにはビジネス向けで必ず成功するという商品力があると思う。ようやくWindowsタブレットもビジネス用デバイスとして普及するだろう」(写真=右)
photophotophoto 日立システムズ取締役 専務執行役員 山本義幸氏「我が社ではスマートデバイスも含めたシステムの構築をサービスとして展開している。ここにSurfaceが加わることでサービスの質を更に向上できる」(写真=左)。富士ソフト常務執行役員 豊田浩一氏「単体販売ではなく、システムと組み合わせて提供したい。クラウド連携機能も使えるため、ワークスタイルが大きく進化するだろう」(写真=中央)。リコージャパン専務執行役員 窪田大介氏「XPサポート終了が迫り、PC買い換えの需要が高まっている。同社では2013年度のタブレット端末出荷台数を2万台と予測している。2014年度はSurfaceを含めたタブレット端末の出荷台数は10万台程度に増加すると見込んでいる」(写真=右)

※記事初出時、窪田氏が述べたタブレットの出荷台数予測の数値に誤りがありました。おわびして訂正いたします(2013/9/3 11:30)

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