それではベンチマークテストの結果を見てみよう。評価機のスペックは、Core i5-4200U(1.6GHz/最大2.6GHz)、CPU内蔵グラフィックスのIntel HD Graphics 4400、6Gバイトメモリ(PC3L-12800/デュアルチャンネル)、500GバイトHDD(5400rpm)、64ビット版Windows 8(8.1ではない)という内容だ。
Core i5-4200U搭載機はUltrabookをはじめ、これまでに何度かレビューしているが、CINEBENCHのスコアはその中でも比較的よいスコアが出た。CINEBENCH R15のCPU(シングルコア)のみスコアが低いが、理由は不明だ(繰り返して実行しても同じ結果)。
評価機が内蔵していたHDDは、厚さ5ミリという超薄型フォームファクタのシーゲイト・テクノロジー製「ST500LT032」だった。CrystalDiskMarkの結果を見ると、2.5インチHDDとしてごく一般的なスコアで、SSDはもちろん、SSDをキャッシュとして搭載するハイブリッドストレージにも及ばない。PCMark 7のスコアが振るわないのも、HDDの影響が大きい。ここはSSDが主流のUltrabookに性能面で譲る部分となる。
もっとも、Inspiron 14 7000には、キャッシュ用SSDを追加したハイブリッドストレージ搭載モデルもあり、それならばPCMark 7のスコアも上がり、さらに快適に使えるだろう。それだけに、ハイブリッドストレージとフルHD液晶ディスプレイを同時に搭載するモデルがパッケージとして用意されていない点は気になった。ここは今後の柔軟な対応を期待したいところだ。
3DMark、FF XIVベンチでもCINEBENCH同様、これまでレビューしてきたCore i5-4200U搭載Ultrabook/ノートPCの中でもよいほうのスコアが出た。メモリのデュアルチャンネルアクセスに対応し、ボディの放熱設計など性能を妨げる要因がなく、CPU内蔵グラフィックスの性能をしっかりと引き出していることが分かる。
BBench 1.01によるWebブラウズとテキスト入力を想定したバッテリー駆動時間は6時間26分だった(残り7%で休止状態に入るまで)。公称値の約9時間には及ばないものの、常時接続環境であることを考えると十分な動作時間で、コードレスPCとしてのイメージを裏切ることはない。
静音性も優れている。排気口が背面側にあることも影響し、低負荷時はほとんどファンが回っているかどうか分からないレベルだ。高負荷時も動作音の上昇は控えめで、放熱システムの効率がよい。ボディの発熱については、底面の右奥のみ高温になるが、それ以外の部分、特にキーボードやパームレストにはまったくといっていいほど熱が伝わってこないので、高負荷状態でも快適に入力が継続できる。
※Windows 8の電源プランは「バランス」
※電源プラン「バランス」+輝度40%固定+無線LAN接続+Bluetoothオン。BBench 1.01(海人氏・作)にて「60秒間隔でのWeb巡回(10サイト)」と「10秒間隔でのキーストローク」、WebブラウザはInternet Explorer 10を指定し、タブブラウズはオフ。満充電の状態からバッテリー残量が残量7%で自動的に休止状態へ移行するまでの時間を計測
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