インテルは、9月6日に秋葉原のe-sports SQUAREでPCの自作とオーバークロックの楽しみかたを紹介するイベントを開催した。インテルが自らオーバークロックをアピールするイベントを日本で行うのは初めての試みだ。早くからオーバークロック世界大会やイベントに参戦し、数多くの世界記録を打ち立ててきたduck氏が、液体窒素を使った冷却のテクニックを白煙たなびくステージで実演するという、なかなかにハードな構成だ。
……と思いきや、duck氏が登場する極冷オーバークロックセッションのほかにも、初めてPCの自作に挑戦する女性アイドルがコーチの指導に従って、CPUやメモリ、果ては、電源ユニットのケーブル相手に奮戦する姿を堪能するという、なんとも心トキめくイベントでもあった。
来場したベテラン自作PCユーザーも、イベントをライブで配信していたニコニコ生放送の視聴者も、「うふふきゃっきゃ」とPCの自作を楽しむアイドルの姿に心を震わせながら、ある共通の想いに至ったはずだ。
「こ、こ、これは……、まるでデートじゃないかあああ!」
そう、男の子でも女の子でも優しく教えてもらいながら初めてのことに挑戦するのは楽しい。そして、PCの自作なら私たちは自信を持って教えることができる。知らないことをやさしく教えてくれる相手に対して尊敬の念を持つのはこれ自明の理。
「これは使えるっ!」と、コーチの朱に染まっていく頬を目撃して、来場者とニコ生視聴者の多くが考えたに違いない。たぶん、きっと。
イベントでPCの自作に初めて挑戦したのは、グラビアアイドルにして小説作家と女優としても活動する今野杏南さんだ。目の前にずらりと並んだPCパーツを見て「すごーい、全部使うんですか、これ?」と驚く今野さん。なんと、コーチはダミーパーツも並べて、今野さんに必要なパーツを当てさせるつもりだ。
最初に選んでもらったのはCPU。「CPUってどれだか分かります?」というコーチの問いに「CPU? 初めて聞きます」と答える今野さん。「なんか、ちっちゃそうですよね」といいところまでいくものの、結局「わかんないですぅー」とコーチに助けを求める。コーチは「実はこれがCPUなんです」と今野さんに手渡した。「これですか! うふふ」と初めてCPUを手にして目を輝かせる今野さん。くぅー、なるほど! 勉強になります!
CPUをマザーボードのCPUソケットにセットする手順で難しいのがCPUカバーのレバーだ。力の加減や固定するために“くぃ”と横滑りする独特の動きは初めての人には分かりにくい。コーチがレバーを動かしてカバーを開くと、今野さんはもうそれだけで、「うぉーぅ、すごい。こんなに開きましたよ」と感激する。感激するからコーチだってうれしくなる。なんてすてきなスパイラル。
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