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» 2014年09月25日 17時30分 UPDATE

SOHO/中小企業に効く「ネットワークカメラ」の選び方(第2回):即戦力の「ネットワークカメラ」を利用シーンごとに選んでみた (1/2)

防犯・監視用途にとどまらず、受付の様子や会議室の利用状況のモニタリングなど広い範囲で使われるようになったネットワークカメラ。そんなネットワークカメラの選び方を提案する本連載の第2回は、利用シーンごとにおすすめ製品例を紹介しよう。

[山口真弘,ITmedia]

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屋内、屋外、パン/チルト対応――ネットワークカメラの種類

 ネットワークカメラのラインアップは、まず「屋内用」「屋外用」という大きな区分があり、その中でパン(左右の首振り)とチルト(上下の首振り)の操作に対応している製品がハイエンド、そうでない製品がローエンドというのが、おおよその分類方法だ。

 実際にはパン/チルト対応か否かは利用目的によって使い分けられるべきで、ハイエンドとローエンドに分類するのはあまり適切ではないのだが、価格差がかなり大きいことから、パン/チルト対応ならば上位、そうでなければ下位とみなされることが多い。

 このほか、製品の形状でみると、デスク上などに設置する据え置きタイプか、壁面もしくは天井に取り付けるタイプか、この2種類に分かれる。これらの区分はここ10年近くほとんど変化しておらず、ここに暗視対応をはじめとする映像のクオリティを向上させる機能や、音声出力などの機能が組み合わさってラインアップが構成されている。今回はこれらの区分ごとに、おすすめの製品を紹介していこう。

 なお、導入規模が大きくなると、同時に複数台をモニタリングできるソフトウェアや録画機器が必要になり、予算的にも桁が変わってくる。業種や用途により組み合わせはさまざまなので、システム単位での導入を検討している場合は、メーカーの法人営業部など、専門のスタッフに相談するのが無難だ。

 各社のWebサイトには簡易なシミュレーションシートのほか、業種業界ごとの導入事例も掲載されているので、併せて参考にするとよいだろう。

パン/チルト非対応×据え置き

 まずはパン・チルト機能のない据え置きタイプから。このクラスはホームユースを主眼に置いており、価格も1万円以下であることが多い。それゆえ機能も豊富とはいえないが、家庭内での利用が前提ゆえに無線接続に対応している製品が多いので、配線工事なしでひとまずネットワークカメラの使い勝手を試してみたいといった、本格導入前のテストケースにはぴったりだ。ほとんどは100万画素クラスだが、今回は130万画素以上の製品をセレクトしている(以下同じ)。

 アイ・オー・データ機器の「TS-WLCAM」は、130万画素で最大1280×960ピクセルでの撮影に対応し、有線に加えて無線でも接続できる。暗視機能こそないが動体検知機能を備えており、NASへの録画も可能だ。ただし1280×960ピクセルではフレームレートが10fpsに制限されるので注意したい。なお、暗視および音声出力にも対応した「TS-WLC2」も用意しているが、こちらは100万画素だ。

tm_1409_cam2_01.jpg アイ・オー・データ機器の「TS-WLCAM」「TS-WLC2」(デザイン共通)

 ロジテックの「LAN-NCW150SE」も、130万画素で最大1280×960ピクセルの撮影に対応した製品。こちらも有線のほか無線でも接続でき、NASやPCへの録画も可能だ。前述のTS-WLCAMと異なり、1280×960ピクセルでもフレームレート30fpsで撮影できる。スマホアプリも用意されており、スマートデバイスからの閲覧もこなす。

tm_1409_cam2_02.jpg ロジテックの「LAN-NCW150SE」

 これら2製品に比べて価格は3万円前後と若干上がるが、ソニーの「SNC-CX600W」も面白い。143万画素、最大1280×720ピクセルでの撮影に対応し、有線に加えて無線での接続にも対応する製品だ。名刺サイズのコンパクトなボディながら、水平画角は120度と広く、動体検知機能や双方向の音声機能も搭載し、microSDカードへの記録にも対応する。無線機能がなく、PoEに対応した「SNC-CX600」も用意している。

tm_1409_cam2_03.jpgtm_1409_cam2_04.jpg ソニーの「SNC-CX600W」(写真=左)と「SNC-CX600」(写真=右)

パン/チルト非対応×壁面・天井設置

 続いて先ほどと同じく単機能タイプで、壁面もしくは天井に設置できる製品を紹介する。このタイプは見るからに監視カメラ然としたボックス型の製品と、撮影していることを意識させにくいドーム型の製品に大きく分類できる。

 ドーム型はリモートでのパン/チルトに対応すると考えがちだが、実際には初回設置時にだけ角度を調節できる手動対応の製品も多いほか、広角レンズで捉えた映像の一部をデジタルで切り出して擬似的にパン/チルトと同様に扱う製品もあり、後者は実質的にパン/チルト対応モデルと同じ使い勝手を実現している。

 コレガの「CG-NC034A」は、130万画素、最大1280×1024ピクセルでの撮影に対応したドーム型のカメラだ。赤外線による暗視撮影に対応するほか、外部マイクとスピーカーを接続することで音声にも対応する。PCやNASへの録画のほか、FTPへの静止画転送も可能だ。またPoEのサポートでLANケーブルから給電できるのは、実売3万円台の製品としては珍しい。

tm_1409_cam2_05.jpg コレガの「CG-NC034A」

 キヤノンの「VB-S800D」は、210万画素、最大1920×1080ピクセルでの撮影に対応したドーム型のカメラだ。水平画角は96度と広く、映像の一部を切り出して拡大表示するデジタルPTZ機能に対応する。デイナイト機能のほか動体検知、置き去り/持ち去り検知などの機能を備え、プライバシーマスク機能も搭載するなど機能は豊富だ。前述のCG-NC034Aが本体のみ610グラムであるのに対し、こちらは240グラムと軽量で、天井への取り付けも容易だ。

 同じくキヤノンの「VB-S900F」は、210万画素、最大1920×1080ピクセルでの撮影に対応したボックス型のカメラだ。こちらも水平画角は96度で、デイナイト機能のほか動体検知、置き去り/持ち去り検知などの機能を備え、また視野の一部を隠すプライバシーマスク機能も備えている。PCのほかmicroSDカードへの録画も可能だ。ほかに130万画素のエントリーモデル「VB-S905F」、光学3倍ズームと112.6度の広角レンズを搭載した「VB-H710F」も用意している。

tm_1409_cam2_06.jpgtm_1409_cam2_07.jpg キヤノンの「VB-S800D」(写真=左)、「VB-S900F」「VB-S905F」(写真=右/デザイン共通)
tm_1409_cam2_08.jpg キヤノンの「VB-H710F」

 ソニーの「SNC-EM630」は、214万画素、最大1920×1080ピクセルでの撮影に対応したドーム型のカメラだ。光学3倍ズームに対応し、水平画角はワイド側で105.2度、IRカットフィルター方式のデイナイト機能や動体検知機能を搭載する。約137万画素のエントリーモデル「SNC-EM600」、IRカットフィルター非搭載ながらフレームレート60fpsや音声入出力に対応した「SNC-VM630」なども用意している。

tm_1409_cam2_09.jpgtm_1409_cam2_10.jpg ソニーの「SNC-EM630」「SNC-EM600」(写真=左/デザイン共通)、「SNC-VM630」(写真=右)

 ソニーの「SNC-EB630」は、214万画素、最大1920×1080での撮影に対応したボックス型のカメラだ。光学2.9倍ズームに対応し、水平画角はワイド側で114.2度、IRカットフィルター方式のデイナイト機能や動体検知機能を搭載する。約137万画素で光学2.7倍ズームのエントリーモデル「SNC-EB600」、IRカットフィルター非搭載ながらフレームレート60fpsや音声入出力に対応した「SNC-VB630」などもラインアップする。

tm_1409_cam2_11.jpgtm_1409_cam2_12.jpg ソニーの「SNC-EB630」(写真=左)、「SNC-EB600」(写真=右)
tm_1409_cam2_13.jpg ソニーの「SNC-VB630」
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