4万5800円の2in1はどこまで使えるのか? 「HP Pavilion x2 10」を試す注目2in1ノートレビュー(1/3 ページ)

» 2014年11月07日 18時00分 公開
[石川ひさよし,ITmedia]
ココが「○」
・実売価格が4万5800円から
・デタッチャブルで1キロ切る
・打ちやすいキーボード
ココが「×」
・解像度が1280×800ピクセル
・システムメモリ2Gバイト
・オンラインストレージ利用が前提

キーボードカバー込みで1キロを切る軽量2in1

 「2in1」というキーワードのもとに、多彩なスタイルの製品が登場してきたが、いま、多くのユーザーが注目するのがスレートスタイルの本体と着脱可能なキーボードカバーというスタイルだ。MicrosoftのSurfaceがきっかけとなったこのカテゴリーに、ヒューレット・パッカードが「HP Pavilion x2 10」を投入した。

 CPUにBay Trail-T(開発コード名)世代のAtom Z3745D(1.33GHz/最大1.83GHz、SDP 2.2ワット)を採用し、OSには32ビット版 Windows 8.1 with Bingを導入することで、Androidタブレットとも競合できる価格を実現している。ラインアップには日本HPの直販サイト「HP Directplus」限定で価格が4万5800円のモデルと、「Microsoft Office Home and Business 2013」が標準で付属する実売予想価格6万円前後の量販店向けモデルを用意する。

32ビット版 Windows 8.1 with Bingを導入した「HP Pavilion x2 10」は、10.1型ディスプレイを搭載した2in1ノートPCだ。今回検証するHP Directplus限定モデルだ

 重さは本体が約600グラム、ソフトカバーキーボード装着状態で約930グラムだ。システム構成が近い10.1型ディスプレイ搭載モデルの東芝「dynabook Tab S50」と比べると、本体では45グラム重いが、キーボード装着状態では65グラムほど軽い。

 キーボードユニットで本体を支えなければならないデタッチャブルの2in1ノートでは、キーボードユニットを重くせざるを得ず、そのため、10.1型ディスプレイ搭載モデルでは1キロを超えてしまうケースが多い。それと比べると、Pavilion x2 10は軽い。

 スレートタイプの本体サイズは、約264(幅)×170(奥行き)×9.6(厚さ)ミリで、重さが約600グラムだ。10.1型ディスプレイを搭載したタブレットとしては比較的軽量で、常時持ち歩いても負担は少ない。ディスプレイの解像度は1280×800ドットだ。10.1型というやや小さめなディスプレイで使うがゆえに、標準でも文字が見やすいのはメリットだが、(Android導入ながら)同じサイズのディスプレイを採用するデバイスでも解像度が1920×1080ピクセルや1920×1200ピクセルというモデルも増えているので、そういう意味では表示できる情報量の少なさが気になる。なお、IPSパネルを採用しているため、視野角は広く発色もよい。

液晶ディスプレイのサイズは10.1型で解像度は1280×800ピクセル。IPSパネルを採用して視野角も発色も良好だ(写真=左)。裏面中央にHPロゴを配置。タブレットとしては一般的なサラサラした表面処理だ(写真=右)

 本体搭載のインタフェースは、上部に電源ボタン、左側面にヘッドセット端子、右側面にボリュームボタン、Windowsボタン、microSDスロット、Micro HDMI、USB 3.0(A端子)、micro USB(充電兼用)、そして、下部にドッキングコネクタを備える。

上部にあるのは電源ボタン(写真=左)。下部にはキーボードカバー用のドッキングコネクタを装備(写真=右)

左側面にはヘッドセット端子を備える(写真=左)。主なインタフェースは右側面に集中しており、左から充電兼用のmicro USB、USB 3.0(A端子)、Micro HDMI、microSDスロット、少し空いてWindowsボタンとボリューム調整ボタンがある(写真=右)

 デタッチャブル方式の2in1の場合、キーボードと本体はBluetoothで接続するモデルが多いが、HP Pavilion x2 10ではドッキングコネクタによる有線接続を採用している。そのため接続は確実で、キーボードが認識できなくなって再接続など右往左往することがない。

 Windowsを導入するタブレットでは、ビジネス用途においてデスクトップモードを多用することになるが、USB(A端子)を備えているため、USB接続のマウスをそのまま接続することができる。このほかにも、デスクトップPCやノートPCで通常使用しているUSB接続機器をHP Pavilion x2 10で同様に使うことが可能だ。

       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2024年04月25日 更新
  1. ワコムが有機ELペンタブレットをついに投入! 「Wacom Movink 13」は約420gの軽量モデルだ (2024年04月24日)
  2. 16.3型の折りたたみノートPC「Thinkpad X1 Fold」は“大画面タブレット”として大きな価値あり (2024年04月24日)
  3. 「IBMはテクノロジーカンパニーだ」 日本IBMが5つの「価値共創領域」にこだわるワケ (2024年04月23日)
  4. 「社長室と役員室はなくしました」 価値共創領域に挑戦する日本IBM 山口社長のこだわり (2024年04月24日)
  5. Googleが「Google for Education GIGA スクールパッケージ」を発表 GIGAスクール用Chromebookの「新規採用」と「継続」を両にらみ (2024年04月23日)
  6. バッファロー開発陣に聞く「Wi-Fi 7」にいち早く対応したメリット 決め手は異なる周波数を束ねる「MLO」【前編】 (2024年04月22日)
  7. ロジクール、“プロ仕様”をうたった60%レイアウト採用ワイヤレスゲーミングキーボード (2024年04月24日)
  8. あなたのPCのWindows 10/11の「ライセンス」はどうなっている? 調べる方法をチェック! (2023年10月20日)
  9. ゼロからの画像生成も可能に――アドビが生成AI機能を強化した「Photoshop」のβ版を公開 (2024年04月23日)
  10. MetaがMR/VRヘッドセット界の“Android”を目指す 「Quest」シリーズのOSを他社に開放、ASUSやLenovoが独自の新ハードを開発中 (2024年04月23日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー