VAIO 商品プロデューサー商品企画担当ディレクターの伊藤好文氏は、VAIO新製品の具体的な特徴を紹介した。伊藤氏は、VAIOを「最高のアウトプットを求める方の究極の道具でありたい」と述べるとともに、新生VAIOが狙う市場として、性能向上が著しいタブレットやスマートフォンを競合する11〜14型ディスプレイノートPCのさらなる小型軽量モデルではなく、11〜14型ディスプレイ搭載ノートPCのさらなる性能向上で、14型ディスプレイ搭載ノートPCからデスクトップPCまでの市場も狙うとした。
こうした考えのもと、究極の道具としての性能を重視したVAIO Zでは、圧倒的なレスポンスを持たせ、一日中どこでっも完璧な仕事ができ、かつ、ユーザーの新たな可能性に応えらることを実現すること目指して、システム構成やボディ機構を開発している。
また、VAIO Zは、メイド イン 安曇野を掲げているように、日本製であることも訴求ポイントとしているが、伊藤氏は、「ただの国産ではなく日本代表」というように、VAIO Zの主要部分で、多くの日本企業による技術を採用していることも紹介した。
圧倒的なレスポンスの実現では、インテルの第5世代Coreプロセッサー・ファミリーを採用しただけでなく、より処理能力が高いTDP 28ワットタイプを搭載、かつ、CPUに統合したグラフィックスコアもTDP 28ワットタイプだけで採用するIntel Iris Graphicsを利用できる。
また、VAIO Zでは、VAIOが「Z ENGINE」と呼ぶ「高密度実装技術」と「放熱設計技術」を取り入れたシステム基板と冷却機構を導入し、それが、デザインに優れたボディや小型なのに高い処理能力を発揮するCPUの搭載と、長時間バッテリー駆動を可能にする大容量バッテリーの搭載を実現している。
伊藤氏は、同じサイズのディスプレイを搭載するVAIO ZとVAIO Fit 13Aのシステム基板を比較し、VAIO Zでは、面積を64%削減したことと、冷却機構では、日本電産と共同開発した薄型の流体動圧軸受ファンとフジクラと共同開発した薄型ヒートパイプを紹介した。
一日中どこでも完璧な仕事ができるために必要なバッテリー駆動時間では、JEITA 2.0測定条件で15時間(JEITA 1.0測定条件で20時間)を実現しているが、そのために、バッテリーパックでは、両面テープや絶縁シート、板金ケースを廃し、樹脂ケースの部分を大幅に減らして大容量を可能にした。
また、ボディの耐性では、ボディの隅を持ち上げたときのボディひずみを従来モデルから減らしていることや、強度を確保するため、東陽理化学研究所との共同開発でキーボードの桟とパームレストをアルミ合金パネルで一体にし、かつ、表面質感を高めるためにブラスト加工を施、そして、これまでのVAIOと同様にUDカーボンで強度と軽量化を両立した。
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