Windowsサーバでは、Webサーバ機能としてIIS、WebアプリケーションフレームワークとしてASP.NETが利用できる。ASUSTOR NASではWebサーバプログラムとしてApache 2.2.22(原稿執筆時点)が稼働する。初期状態でPHPが利用できるが、.NET Frameworkのオープンソース実装となるMonoがApp Centralから追加インストールできる。そのほかTomcatもサポートしている。
App CentralからはWordPress、Joomla、Drupal、XOOPSなどもインストールできるので、CMS/ブログツールを利用している場合は上位レイヤーでの移行も検討する。
IISはHTTP(Web)だけでなく、FTPサーバ機能もある。ASUSTOR NASではFTPは標準機能として「サービス>FTPサーバ」から設定できる。だが、FTPはパスワードが平文で流れるなど、脆弱(ぜいじゃく)性が指摘されて久しい。
実際に教育機関での情報流出事故の原因ともなっているので、匿名でのアクセスは許可しない、SSL/TLSを有効にして通信を暗号化するなどの対策は必須だ。可能であれば別の安全なファイル転送手段に移行すべきだろう。
WindowsServer2008以降からは受信用のPOP3は廃止されており、WindowsServer単体では送信用のSMTPのみのサポートとなっている。受信用にはExchange Serverなどを導入する必要がある。
一方、ASUSTOR NASではApp Centralにメールサーバ一式が用意されており、送信用のSMTP、受信用のPOP3/IMAPが利用できる。スパムフィルタやウイルスチェックにも対応しているが、重たい処理になるためメモリの増設が必要になるだろう。
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