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WindowsサーバからNASに乗り換えるとき気をつけるべきことは?仕事で使うNAS 第2回(2/4 ページ)

» 2015年02月26日 12時00分 公開
[瓜生聖,ITmedia]

アプリケーションサーバ(IIS、ASP.NET)

 Windowsサーバでは、Webサーバ機能としてIIS、WebアプリケーションフレームワークとしてASP.NETが利用できる。ASUSTOR NASではWebサーバプログラムとしてApache 2.2.22(原稿執筆時点)が稼働する。初期状態でPHPが利用できるが、.NET Frameworkのオープンソース実装となるMonoがApp Centralから追加インストールできる。そのほかTomcatもサポートしている。

 App CentralからはWordPress、Joomla、Drupal、XOOPSなどもインストールできるので、CMS/ブログツールを利用している場合は上位レイヤーでの移行も検討する。

FTPサーバー(IIS)

 IISはHTTP(Web)だけでなく、FTPサーバ機能もある。ASUSTOR NASではFTPは標準機能として「サービス>FTPサーバ」から設定できる。だが、FTPはパスワードが平文で流れるなど、脆弱(ぜいじゃく)性が指摘されて久しい。

 実際に教育機関での情報流出事故の原因ともなっているので、匿名でのアクセスは許可しない、SSL/TLSを有効にして通信を暗号化するなどの対策は必須だ。可能であれば別の安全なファイル転送手段に移行すべきだろう。

FTPサーバ機能はASUSTOR NASの標準機能。サービス>FTPサーバーで設定する

FTPはパスワードが平文で流れる。使用する場合はSSL/TLSを有効に

セキュアなFTPであるSFTPも利用できるが、こちらはroot/admin専用

メールサーバ(SMTP)

 WindowsServer2008以降からは受信用のPOP3は廃止されており、WindowsServer単体では送信用のSMTPのみのサポートとなっている。受信用にはExchange Serverなどを導入する必要がある。

 一方、ASUSTOR NASではApp Centralにメールサーバ一式が用意されており、送信用のSMTP、受信用のPOP3/IMAPが利用できる。スパムフィルタやウイルスチェックにも対応しているが、重たい処理になるためメモリの増設が必要になるだろう。

メールサーバ機能はApp Centralの「Mail-Server」をインストール

Mail-Serverのメイン画面。送受信状況がグラフで表示される

セキュリティ機能としてスパムフィルタとアンチウイルスが用意されている

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