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第5世代Core i7にWindows 7を合わせた“通好み”モバイルノートの実力は?――「dynabook R63/PS」徹底検証(後編)性能、スタミナ、騒音、発熱をテスト(2/3 ページ)

» 2015年03月19日 13時30分 公開

静音性は高負荷時に少し気になる程度、放熱性は満足できる

 Web巡回ブラウズとテキスト入力を想定した「BBench 1.01」におけるバッテリー駆動時間の計測では、満充電から残り5%で休止状態に入るまで、9時間0分も稼働した。ちなみに、電源がオフになる限界時点は残り4%で、そこまで計測すると9時間6分だった。

 いずれも、JEITA 2.0測定法による公称値(最大約15時間)には届かないが、無線LAN接続を常時行っている状態でのバッテリー駆動時間であり、モバイルPCとして必要十分なスタミナと言える。ちなみにバッテリー容量の公称値は公開されていないが、CPUID HWMonitorで調べたところ、51.504ワットアワーだった。

 静音性もおおむね良好だ。本体右横から約5センチ手前に騒音計(SMART SENSOR製、誤差±1.5デシベル)を設置して計測したところ、アイドル時で30.2デシベル、FF14ベンチを2回以上連続実行した場合で43.1デシベルという結果だった(暗騒音27.9デシベル、室温18.0度)。騒音レベルは数値としては問題ないのだが、高負荷時には高音域のファンノイズが発生し、やや気になった(個体差かもしれない)。

動作時における騒音の計測結果。アイドル時(写真=左)とFF14ベンチ2回連続実行時(写真=右)。PCの排気口は背面に設けられている。暗騒音27.9デシベル、室温18.0度で計測した

 dynabook R63/PSは放熱面にもこだわっており、独自の「2ndヒートパイプテクノロジー」を採用している。これは、CPUから発生する熱を放熱フィンに伝導させるヒートパイプとは別に、熱を拡散させる2つめのヒートパイプを底面に設けることで、ボディ表面温度の上昇を抑えるというものだ。

 その効果はどうなのか、放射温度計(シンワ製、レーザーポイント機能付き)にて実測したところ、高負荷時(FF14ベンチを2回連続実行)にはキーボードの中央部が若干温まるが、特に発熱が激しい部分はなく、確かに放熱性は良好だ。

 なお、dynabook R63/PSはタッチパネル非搭載機なのでユーザーが使用中に触れることはないが、液晶ディスプレイの表面温度も一応実測したところ、18.3度(画面左上)〜24.8度(画面中央下)だった。

FF14ベンチを2回連続実行し、システムに負荷をかけた状態でのキーボードとパームレスト各部の表面温度。室温18.0度で計測

ベンチマークテストの概要(2)

  • バッテリー駆動時間テスト
    • BBench 1.01

 ※電源プラン「バランス」+輝度40%固定+無線LAN接続+Bluetoothオン+バックライトキーボードオフ。BBench 1.01(海人氏・作)にて「60秒間隔でのWeb巡回(10サイト)」と「10秒間隔でのキーストローク」、WebブラウザはInternet Explorer 11を指定し、タブブラウズはオフ。満充電の状態からバッテリー残量が残量5%になるまでの時間を計測

  • 騒音テスト
    • 騒音計(SMART SENSOR製、誤差±1.5デシベル)で動作時の騒音を実測(本体右横から5センチ、暗騒音27.9デシベル、室温18.0度)

 ※FF14ベンチを2回以上連続実行した状態で計測

  • 発熱テスト
    • 放射温度計(シンワ製、レーザーポイント機能付)で動作時のボディ表面温度を実測(室温18.0度)

 ※FF14ベンチを2回以上連続実行した状態で計測


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