Lenovo、新デザインロゴマークで「PCメーカーからテクノロジーリーダーへの変身」を決意表明シンプルだけに使い方いろいろ(1/2 ページ)

» 2015年05月27日 20時30分 公開
[鈴木雅暢ITmedia]

買収で拡大と成長を果たすLenovo

ロードリック・ラピン氏は、2015年3月までレノボ・ジャパンの社長を務めていた人物だ

 Lenovoは、5月26日に北京の本社にて、AP(アジア・パシフィック地域)のメディアブリーフィングを行ない、PC企業からテクノロジーリーダーへの進化を目指す決意を表明した。また、合わせて新しいデザインとなったブランドロゴを発表している。

 アジアパシフィック地域の総責任者を務めるロードリック・ラピン氏は、Lenovoが世界160カ国で46億ドルを売り上げる企業に成長したとし、IBMのPC事業をはじめ、NECのPC事業、Motorola Mobilityなどの買収統合を手段として活用しながら成長してきたことを紹介した。

 続いて、グローバル市場において2年連続でPC市場のトップシェアを獲得したことをアピールするとともに、タブレット、スマートフォンでも急成長を遂げ、第3位シェアを獲得していることを強調した。スマートフォンでの3位獲得には、2014年のMotorola Mobility買収が貢献しており、今後は「デュアルブランド戦略」(Dual Brand Strategy)として、LenovoとMotorola、2つのブランドを使い分けていくと語った。

 2014年にIBMのx86サーバー事業(System x部門)を買収したことで、従来から展開しているThink Server事業と合わせてエンタープライズ市場でもHewlett-Packard、DELLに続く3位に浮上し、今後、収益の大きな成長が見込めるとした。クラウドサービスもグローバルで多数のユーザーが利用していることを挙げ、Lenovoにおける収益構造の多様化とグローバル化を訴求し、PCメーカーから、PC、タブレット、スマートフォン、エンタープライス、サービス、多様なテクノロジーサービスを提供するグローバルブランドへ進化していることを印象づけた。

成長を続けるLenovoの歴史。IBMのPC事業をはじめ、NEC、Motorola、IBMのx86サーバ事業の買収統合を成功させてきた

グローバル市場におけるPC市場のシェア推移。Lenovoはこの5年間で急成長している(写真=左)。グローバルのタブレット市場ではシェア3位。YOGA Tabletで大きな成功を収め、出荷数が大幅に伸びた(写真=右)

スマートフォン市場でのシェアもグローバルでは3位に浮上している。出荷数ではPCよりも多いという。中国以外の地域にも積極的に販売していくと今後の展開に言及した(写真=左)。スマートフォンでは、LenovoとMotorolaのデュアルブランド戦略を展開していく。相互の強みを生かし、補完していく(写真=右)

IBMのx86サーバ事業を買収したエンタープライズ部門も好調だ。収益成長率が高い(写真=左)。クラウドサービス(SHAREit)も4億人のユーザーがLenovoのエコシステムに参加している(写真=右)

Lenovo全体の収益におけるPCとタブレット事業が占める割合は、2014年度の84%から64%に低下し、スマートフォン、エンタープライズが台頭している。Lenovoの事業が多様化していることが分かる。ビジネス地域も中国32%、欧州28%、米国28%、アジア太平洋地域14%とグローバル規模に拡大している

アジア太平洋地域におけるPC、タブレットのシェア推移。高いレベルで安定している(写真=左)。アジア太平洋地域におけるスマートフォンとx86サーバーのシェア。まだ低いが、そこに大きな可能性があると語った(写真=右)

アジア太平洋地域の戦略。サプライチェーンの効率化などのほか、日本(NECのPC事業)での統合成功モデルをほかの地域にも適用していく可能性を示唆した

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