先週とくに話題を集めていたのは、AMDのハイエンドGPU「Radeon R9 Nano」を搭載したグラフィックスカードだ。Sapphireやギガバイト、玄人志向、PowerColor、Club 3Dなど複数メーカーからリファレンスカードが登場し、10万6000円前後から11万円弱で店頭に並んでいる。
Radeon R9 NanoはRadeon最上位の「R9 Fury X」に匹敵する性能を持ちながら消費電力を大幅に下げており、8ピン1個の補助電源と約15センチのカード長を実現しているのが特徴だ。4096基のストリームプロセッシングユニットや512Gバイト/秒のメモリ帯域、DirectX 12対応などはFury Xと同等で、GPUクロックのみ50MHz低くFuryと同じ1000MHzとなる。
入荷したショップの反応は上々だ。パソコンSHOPアークは「ようやくGeForceに負けないのが来たと喜ぶユーザーさんが多いですね。単純な性能でもゲームによってはGeForce GTX 980に匹敵しますし、省電力単位で考えるとダントツに高いですから。店頭に並べるより前に売り切れたモデルが複数あります」と語る。
TSUKUMO eX.も「小型のゲーミングマシンを組むなら、性能的にも物理的にも電力的にも第一選択になるモデルです」とプッシュする。
その反動で、供給に関しての不満は募っている様子だ。某ショップは「すごく画期的なGPUなのに、例のごとくモノがなく次回入荷も未定ときたもんです。どれだけ機会損失すれば気がすむのか……。潤沢にあれば絶対ヒットしますよ、もう」と本音をもらしていた。
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