2016年に入ってコーポレートロゴを一新し、ブランド名称を「mouse」(マウス)に変更したマウスコンピューター。以前からBTOパソコンメーカーとして同社をご存じの方は、中村獅童さんを起用したテレビCMを見て「おっ」と思ったかもしれない。
新ロゴは、欠けたチーズの穴にネズミの尻尾がのぞくユニークなアイコンから、鮮やかなイエローが目を引くフラットデザインのチーズに変わっている。2006年にMCJグループのPC部門が分社化し、マウスコンピューターとして独立する以前から使ってきた歴史のあるブランドとロゴを変えたのはなぜか。同社小松社長に聞いた。
―― 2016年はマウスコンピューターとして独立してからちょうど10年目にあたりますね。このタイミングでブランド名とロゴを変更したのはなぜでしょうか?
小松氏 コーポレートブランドを変えるという話は、実はかなり前からありました。弊社の名前が出る際、記事でも会話の中でもマウス、マウスと親しみをもって呼ばれる一方、従来の英語で書かれた「mouse computer」は改善の余地があると感じていました。
そこですべての可能性を否定せずに、さまざまな検討を重ねた結果、mouse(マウス)で行こうと決まりました。
―― かつてApple Computerが、もうコンピューターだけの会社ではないとして、社名からComputerを取り、ただのAppleになったことを連想しました。マウスコンピューターもPCだけでなく、Windows Phoneの「MADOSMA」など、さまざまなデバイスを幅広く扱うようになったことを受けてのことでしょうか。社名を変更する可能性は?
小松氏 いいえ、そういう考えはありません。あくまで私たちのコアビジネスはPCです。繰り返しになりますが、今回のブランド変更で目指したのは、ユーザーに親しみやすさを感じてもらうこと、覚えやすい名称で、気軽にマウスと呼んでもらえることです。
もう1つあるとすれば、マウスは日本の企業だということもアピールしていきたいと考えていました。そこで生産拠点である飯山工場の「国産であること」を打ち出す「飯山TRUST」ロゴも添えています。これは長野の山々に日が昇っているイメージであるとともに、実は新ロゴのチーズが入る三角形にもなっています。一目で日本を感じさせるデザインでしょう。
―― 新ロゴのデザインはどんなふうに決めたんですか?
小松氏 分かりやすさと新しさの2点を特に重視しています。すべてをシンプルにして印象的に、フォントは力強く、インパクトのあるもの。
チーズは従来のオレンジではなく、色の三原色であるイエローを使っています。実はこの色には密かなこだわりがあって、公称はしていませんが個人的に“菜の花イエロー”と呼んでいます。菜の花は飯山の春の風物詩で、ちょうどこの時期、桜と一緒に咲いて美しい景観を作り出します。国産PCメーカーとして、生産拠点がある長野飯山との密接なつながりをロゴに含めています。
ただ、もともとマウスコンピューターを知っている方ならいいのですが、知らない方にはマウスだけだと何の会社なのか分からないので、決意も込めて「期待を超えるコンピューター」の一文を加えました。それが製品であったり、サービスであったり、サポートであったりとさまざまですが、常にお客さまの期待に沿うだけでなく、さらにそれを超えていくことを目指しています。
―― 新CMを拝見しました。ネズミのかぶり物を被って大真面目に演技する中村獅童さんに思わず笑ってしまいます。とてもユニークなCMですね。
小松氏 CMでアピールしたかったことの1つに「国産高品質」がありました。伝統芸能の歌舞伎で培われた日本らしいプライドと風格を持つ獅童さんが、マウスの被り物を装着して格好良く演じることにより、弊社の特長を訴求できると、中村獅童さんを起用しました。しかも獅童さんはねずみ年生まれだそうです。まさに「Mr.マウス」に適任だと思いました。実はCMの収録はかなり長時間におよび、全体で100テイクほど撮ったと聞いています。個人的にもこのテレビCMはとても気に入っています。
今回のテレビCMや新ロゴを通じて、従来のお客さまだけでなく、一般の幅広い方々にもマウスの名前を覚えてもらい、私たちが日本でパソコンを作っている会社だということ、リーズナブルな価格で製品を販売し、24時間体制のサポート体制を持ち、そして実は結構売れているんですよ、ということを知って頂ければと思います。
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