さて、実際に全て接続して使ってみると、やはりディスプレイが大きいことに加えて、キーボードやマウスが独立して扱えるので、当然のごとく劇的に効率が上がります。
このようなデュアルディスプレイ環境では、ノートPC内蔵のキーボードがつい邪魔に思えてしまいますが、VAIO Zのフリップモデルであれば、ディスプレイをくるりと回転させて置くことで、内蔵キーボードが後ろに引っ込み、メインの外付けディスプレイとサブの内蔵ディスプレイというレイアウトがスッキリとします。
PC本体に相当する部分がサブディスプレイとしてのたたずまいで設置できて、しかも周辺機器の接続はドッキングステーションに集約できるので、かなり理想的なデュアルディスプレイのデスクトップ作業環境が出来上がりました。
さらに、VAIO Zをタブレットモードにして、デジタイザスタイラス(ペン)を使った操作をしつつ、外付けディスプレイにミラーリング表示するスタイルも便利です。手元でペンによる細かい操作をしながら、大画面で俯瞰(ふかん)してチェックをしたり、プリントする写真のカラーを最終調整したり、といった非常に効率のよい使い方ができます。
VAIO Zはタブレットモードにすると、キーボードが背面に隠れてしまうため、ショートカットキーの操作が自由にできなくなりますが、その横には外付けのキーボードがあることで、片手でペンを操作しながら、もう一方の手でキーを操作、という使い方もできて、まさに願ったりかなったりです。
ちなみに、4Kディスプレイとの接続はどうかというと、ドッキングステーションのUSB-CVDK1は出力解像度「2048×1152ピクセル(60Hz)」が最大となるようです。
もし、4K(3840×2160ピクセル)で表示したい場合は、VAIO Z本体にあるHDMI出力からであれば可能ですが、フレームレートが30Hzまでなので、本気の4K制作環境としては向いていません。
それ以前に、筆者もだんだん年をとってきたこともあり、4Kを100%等倍表示すると、かなり表示が細かくて見づらいので、そこまで高精細でなくても問題ありません。
このように、VAIO Zのデスクトップ化はかなりうまくいって快適な環境が整いました。でも、どうせなら、もっと高みを目指したいところ。
ドッキングステーションのUSB-CVDK1にはDVI-DとHDMIの2つの映像出力があるので、ここに2つディスプレイをつないでみました。VAIO Z内蔵の画面も合わせると、ぜいたくなトリプルディスプレイ環境の完成です。
さすがに3画面を横に並べると左右に長すぎて見づらいのですが、このときもタブレットモードが活躍します。第3の入力デバイスとしてタッチ&ペン対応のサブディスプレイという役割で、左右2画面(外付けディスプレイ×2)、手元に1画面(VAIO Z内蔵ディスプレイ)という配置にしてみました。
さらに応用で、左画面を独立した画面(拡張デスクトップ)に、右画面とVAIO Zを同一の画面(ミラーリング)にしてみると、個人的に究極と言えるほど使い勝手のいいクリエイティブなデスクトップ環境が出来上がります。
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