エコタンク搭載モデルにも新機種が登場した。エコタンクは、本体に2年分のインクを付属し、「気兼ねなく印刷できる」をコンセプトにインク交換の手間やランニングコストを大幅に低減したシリーズ。消耗品のインクカートリッジで利益を上げるビジネスモデルの転換点として注目され、主にSOHO/SMBを中心に好評を博している。
ただし、同社が行った調査によると、現行機の不満点として本体サイズの大きさ(ボトル注入式のインクタンクが本体側面に張り出している)や機能の少なさが挙げられているという。そこで今回投入したエコタンク搭載A4カラー複合機「EP-M570T」では、2年間インク追加購入不要の特徴を引き継ぎつつ、現行機(EW-M660FT)よりも横幅を70mm短縮。さらにエコタンク搭載モデルとして初めてSDメモリーカードスロットを搭載し、フチなし印刷に対応。インクタンクを斜めに配置することで、インクの注ぎやすさも改善している。
インクはシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色染料インクを採用。本体に各色2本のインクボトルを付属し、A4カラー文書で約7500枚、A4モノクロ文書で4500枚印刷できる。
一方、写真を低ランニングコストで印刷したいというニーズに向けて、Colorio V-editionシリーズのラインアップも拡充。A4複合機「EP-30VA」を追加している。従来から展開しているA3対応の「EP-10VA」とあわせて、「高画質を気兼ねなく」という価値提案を推し進めるのが狙いだ。
EP-30VAは、EP-10VA同様、幅広い色域と階調表現を実現する「Epson ClearChrome K2インク」(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの基本色にレッドとグレーを加えた6色染料インク)を採用。通常の6色機に比べて色再現性を大幅に向上しているのが特徴だ。
EP-10VAで評価の高い作品印刷機能(明るさやコントラスト、色調などの補正を適用し、色見本として一覧出力)や、撮影情報付き印刷など写真を作品に仕上げる機能を継承しつつ、L判1枚当たりのコストを12.7円、インク1セット当たりの価格を4740円と、EP-808A(L判1枚当たり20.6円/インク1セット当たり7330円)に比べてランニングコストを大幅に低減している。
新モデルと消耗品の価格および発売時期は以下。インクジェットプリンタ全体で年末目標シェア45%以上を目指す。
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