ノートでゲームするならGTX 1070搭載モデルに注目!! 「NEXTGEAR-NOTE i5720」実力検証Pascalでさらに進化(4/4 ページ)

» 2016年12月16日 20時01分 公開
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従来のゲーミングノートPCのイメージを覆すゲーミングパフォーマンス

 ベンチマークテストで性能を見てみよう。評価機の基本スペックをまとめると、CPUがCore i7-6700HQ(2.6GHz/最大3.5GHz)、グラフィックス機能はNVIDIA GeForce GTX 1070とIntel HD Graphics 530(CPU内蔵)のハイブリッド、メモリが16GB、メインデータストレージはM.2 SSD(Kingston RBU-SNS81152S3256G2)、OSは64bit版Windows 10 Homeという内容だ。基本的にデフォルトの条件(ハイブリッドグラフィックス)だが、一部テストは「GPU Switch」機能でGTX 1070に固定した条件でも計測している。

 3DMark/FireStrike、TimeSpy、FINAL FANTASY XIV:蒼天のイシュガルドベンチマークは、ハイブリッドグラフィックスとGTX 1070固定設定の両方で実行した。大きな差ではないが、どちらも外部GPU固定利用のほうがよいスコアで、GPU Switchのメリットが確かに感じられる。

 特筆できるのは、そのスコアだ。外部GPU固定設定では、3DMark/FireStrikeは12676、FINAL FANTASY XIVは14463と、最新のゲームタイトルをフルHD解像度かつ高画質設定で楽しむのに十分過ぎるパフォーマンスを実証している。

 1年前に同社のNEXTGEAR-NOTE i5710シリーズのレビュー時のスコア(外部GPU固定)を見ると、FireStrikeで6703、FINAL FANTASY XIV:蒼天のイシュガルドベンチマークで7385という結果。どちらも実に、スコアは2倍前後へと飛躍的な向上と、新世代GPUの威力をまざまざと見せつける結果となっている。

3DMark/FireStrikeの結果(ハイブリッドグラフィックス)

3DMark/FireStrikeの結果(GTX 1070固定)

3DMark/TimeSpyの結果(ハイブリッドグラフィックス)

3DMark/TimeSpyの結果(GeForce GTX1070固定)

FINAL FANTASY XIV:蒼天のイシュガルドベンチマークの結果(ハイブリッドグラフィックス、DirectX11、1920×1080ドットフルスクリーン、最高品質)

FINAL FANTASY XIV:蒼天のイシュガルドベンチマークの結果(GeForce GTX1070固定、DirectX11、1920×1080ドットフルスクリーン、最高品質)

VRテストでも高評価、GPU Switchのメリットも実証

 その他のベンチマークのスコアは掲載した通り。ハイブリッドグラフィックスではPCMark 8実行時に内蔵GPUを使ってしまうため、GPU SwitchによるGPU固定が威力を発揮している。CINEBENCH R15の結果から、CPUの性能もきっちりと発揮できていることが分かる。Steam VR Performance Testの結果も文句ない。

 動作音も、アイドル時や低負荷時は十分静音な部類に入る。静かな部屋で意識すれば動作音が分かるという程度だ。ただ、GTX 970M搭載のNEXTGEAR-NOTE i5710と比べるとGPUの性能が大幅アップしていることもあってゲーム系での高負荷時の動作音は大きい傾向がある。それでもトーンは抑えが効いており、爆音というほどではない。

 発熱は本体左側面と背面付近が高く、排気口からは少し暖かい風が出てくるが、通常利用時にそのあたりに手を置くことはまずないと思われる。そのほかでは特に熱いと感じる部分はなかった。特にパームレストはアルミニウムを利用していることもあってほとんど熱が伝わってこない。夏場でも不快に感じることなく使うことができるだろう。

CINEBENCH R15の結果

CrystalDiskMark 5.2.0の結果

PCMark 8 Creative Accelerated 3.0の結果(ハイブリッドグラフィックス)

PCMark 8 Creative Accelerated 3.0の結果(GeForce GTX 1070固定)

Steam VR Performance Testの結果。左がハイブリッドグラフィックス、右がGeForce GTX1070固定

前面正面5cmの距離からの測定(室温20度)
暗騒音: 32dB
アイドル時: 33.4dB
低負荷時: 33.8dB
高負荷時(3DMark): 45.1dB
高負荷時(CINEBENCH): 40.3dB

3DMark/FireStrike 2回実行中の最高温度
キーボード: 左30度/右32度
パームレスト: 左25度/右25.5度
本体底面: 左35度/右36度

完成度の高いゲーミングノートが新世代GPUとUSB 3.1 Type-Cの搭載でさらに進化

 ゲーミングノートPCとしての実績を着々と積み重ねているNEXTGEAR-NOTEシリーズは、世代を経るごとにノウハウを反映し、完成度が高まっている印象だ。

 その一方で、従来15.6型クラスのゲーミングノートの定番的なGPUであったGeForce GTX 970Mは、デスクトップ向けのGeForce GTX 960クラスのパフォーマンスであり、ゲーム用として十分実用的ながら「やはりノートPCはデスクトップより下」といったイメージを抱いている方も少なくないと思われる。

 いわゆる「Mなし」のGeForce GTX 1070を搭載し、かつ固定利用できるこのNEXTGEAR-NOTE i5720は、そんなイメージを大きく覆すパフォーマンスを持っている。本製品がいかにも「性能のために頑張りました」という見た目ではなく、スリムでスマートなフォルムを維持しているだけに余計にそういう感覚を強く受ける。ノートPC派のリアルゲーマーとしては大事件といってもいいのではないだろうか。

 マウスコンピューターの直販サイトでの販売価格は、評価機と同等のシルバーモデルの標準構成で17万9800円(税別)。税込みで送料・手数料含めた金額は19万7424円となっている。まだPascal搭載のゲーミングノート自体が少ないが、従来のゲーミングノートPCのイメージを覆すほどの性能を持っていることからすると、ゲーム/VRにおいて、投資に見合う効果が得られることは間違いないことだろう。

マウスコンピューター/G-Tune
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