ココが「○」 |
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・「Kaby Lake」こと新世代CPUを採用 |
・高性能とほぼ無音の静音性を両立 |
・BTOで柔軟なパーツ選択が可能 |
ココが「×」 |
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・ぜいたく仕様で一般的なPCよりも高価 |
タワー型デスクトップPCからミニPCまで、幅広いバリエーションのオリジナルPCを手がけるサイコムの静音PCシリーズ「Silent-Master Pro」は、その名の通り静音性にこだわったシリーズだ。
エアフロー、遮音性に大きな影響があるPCケースをはじめCPUクーラー、冷却ファン、グラフィックスカード、電源ユニットといった、騒音源となる内部パーツまで厳選パーツで構成。さらに第三者機関による検証結果を詳細に公表するという徹底ぶり。
このSilent-Master Proシリーズに、、2017年1月3日(日本時間1月4日)に発表されたばかりの第7世代Coreプロセッサー(開発コード名=Kaby Lake)を搭載したモデル「Silent-Master Pro Z270」が加わった。その内容と性能をチェックしよう。
開発コードネーム「Kaby Lake」こと、第7世代Coreプロセッサーを採用している点は大きなトピックだ。
この世代では製造プロセスルールが従来の14nmから14nm+へと改良され、電力効率がさらにアップ。従来の第6世代Coreプロセッサーからパフォーマンスを底上げしている。内蔵GPUの動画のハードウェアデコード/エンコード機能も強化された。
CPUはBTOで柔軟に選べるが、評価機では第7世代Coreプロセッサー最上位のCore i7-7700Kを搭載していた。先代の最上位であるCore i7-6700Kと比べてもかなりパフォーマンスを上げている。
マザーボードはBTOでいくつかの選択肢から選ぶことができる。評価機のマザーボードは、ASRockのZ270 Pro4を採用している。10フェーズの電源部を備えた堅実な設計で、Type-CとType-A両方のUSB3.1ポートを標準で備えるほか、1000BASE-T対応有線LAN、8チャンネル出力対応サウンド機能をオンボード搭載。M.2 SSDを2つ装備するなど、拡張性にも優れる。
その他のパーツもBTOで柔軟な選択が可能。メモリは、Kaby Lakeで正式に対応したPC4-19200(DDR4-2400)を採用し、最大64GBまでの構成に対応する。データストレージもM.2または2.5インチのSSDと3.5インチHDDを柔軟に組み合わせた構成が可能で、ブランドを指定することも可能。評価機では525GBの2.5インチSSD(Crucial CT525MX300SSD1)と1TBのHDD(TOSHIBA DT01ACA100)のデュアルストレージ構成だった。光学ドライブやカードリーダーの搭載にも対応しているのもポイントだ。
Silent-Master Proシリーズならではのこだわりが強く反映されているのが、CPUクーラーとPCケースだ。
CPUクーラーはNoctuaのNH-U12Sを標準で採用しており、BTOではより大型のファンを備えたNH-U14Sが選べる。選択できるのはこの2種類のみと、サイコムのPCとしては珍しくパーツが限定されている。
PCケースも同社としては珍しく固定されており、Antecの「P100」の搭載ファンをNoctua製に変更した特別仕様モデルを採用する。P100は市販されている標準仕様でも静音性に定評があるモデルだが、Silent-Master Proシリーズでは、独自に搭載ファンをカスタマイズ。前面の吸気ファンに「Noctua NF-A14 ULN 800rpm」、背面の排気ファンには「Noctua NF-S12A ULN 800rpm」を搭載し、静音性をさらに上のレベルに高めている。
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