もっと若者にPCを――「LAVIE Hybrid ZERO」「LAVIE Note Mobile」 2017年春の挑戦(2/2 ページ)

» 2017年02月07日 23時10分 公開
[井上翔ITmedia]
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LAVIE Hybrid ZERO:よりコンパクトで軽い2in1でカバンの中身を減らす

LAVIE Hybrid ZEROを手にする森部氏 LAVIE Hybrid ZEROを手にする森部氏

 その答えの1つが、超軽量ノートPC「LAVIE Hybrid ZERO」だ。第4世代となった13.3型モデルでは従来のクラムシェル(タッチ非対応)タイプを廃止し、画面が360度回転する2in1タイプに一本化した。

 重量は標準バッテリーモデルが約769g、大容量バッテリーモデルが約831gとなっている。標準バッテリーモデルは第3世代の最軽量構成(クラムシェル×標準バッテリー)モデルよりもさらに約10g軽く、クラムシェルタイプを含む13.3型ノートPCとして世界最軽量を記録した。大容量バッテリーモデルについても、第3世代の2in1タイプよりも約95g軽くなっている。

※1 標準バッテリーモデル:Celeronモデル(Web直販限定)とCore i3モデル
 大容量バッテリーモデル:Core i5モデルとCore i7モデル

従来モデルより軽量化 第4世代モデルは重量的に不利な2in1タイプに一本化。しかし、標準バッテリーモデルは従来の最軽量構成(クラムシェル×標準バッテリー)よりも軽くできた

 NECPCでプロダクトエバンジェリストを務める森部浩至氏によると、製品企画側では、機構面で軽量化に不利な2in1タイプのみとすることで「世界最軽量の更新はなかなか厳しいのではないか?」との声が一部挙がったものの、開発側が「要するに2in1にして(第3世代の)クラムシェルより軽くすればいいのでしょ?」と応援してくれたおかげでより一層の軽量化を実現できたのだという。

 ボディーの多くの部分にマグネシウムリチウム合金を引き続き採用したことのほか、インセル液晶(タッチセンサー内蔵の液晶)や狭額縁設計を採用したことが軽量化に貢献している。また、狭額縁設計はボディーのコンパクト化にもつながっている。

軽量化の工夫 第4世代における軽量化の工夫。新たにインセル液晶と狭額縁設計を取り入れた
狭額縁設計とインセル液晶 狭額縁設計となり、画面の上部・左右のフレームが非常に細くなった。また、インセル液晶を採用したことにより、タッチパネルに必要なガラス部品を削減した
第3世代の上に第4世代を置く 第3世代(2in1モデル)の上に第4世代の本体を置く。狭額縁化によって、本体サイズがわずかだが小さくなっていることが分かる。

 ここまでして2in1タイプにこだわった理由は「カバンの軽量化」にある。学生のカバンには、さまざまなもの入っている。そこにノートPCが加わるとさらに重くなってしまう。しかし、ITを駆使すればカバンの中身の多くを2in1 PCで「代用」することができる。毎日持ち歩ける軽量な2in1 PCでIT活用力を磨きつつ、カバンを軽くしてしまおうという算段だ。

2in1にこだわった理由(その1) 軽量2in1にこだわったのは、学生の持ち歩くものを減らしてカバンを軽くするため
2in1にこだわった理由(その2) ITを活用すれば、カバンの中身の多くをノートPCで代用できる

 軽量なノートPCでは、その「犠牲」として丈夫さが損なわれることも少なくない。しかし、第4世代13.3型Hybrid ZEROのボディーは、150kfg(重量キログラム)の面耐圧性能を確保している。特に首都圏では、通勤・通学ラッシュが激しい線区が少なくない。ノートPCを入れたカバンが押しつぶされることも想定されるが、そんな時も壊れにくいということだ。

面耐圧性能デモ 新製品発表会では、ラグビーチーム「NECグリーンロケッツ」の山田龍之介選手(187cm・108kg)が稼働中の第4世代LAVIE Hybrid ZEROの上に乗り面耐圧性能をアピールするコーナーも

LAVIE Note Mobile:大学生も開発に関与した学生向けモバイルノートPC

 ノートPCを持ち歩く学生を増やすもうひとつの答えが、新たにLAVIEの仲間に加わるモバイルノートPC「LAVIE Note Mobile」だ。

 「カジュアルキャンパスモバイル」をコンセプトに開発が進められたNote Mobileは、より学生のニーズに合った商品にするべく、大学生コミュニティ「Creative team Calla(カラー)」(Facebookページ「She For Future」上の紹介ページ)のメンバーに商品企画段階から参加してもらったという。ある意味で「学生による、学生のためのノートPC」というわけだ。

Creative team Callaが企画段階から参加 大学生コミュニティ「Creative team Calla」が企画段階から参加
Creative team Callaのメンバー 発表会に登壇したCreative team Callaのメンバー

 そんなNote Mobileは「モビリティ(可搬性)」「デザイン」「安心感」の3点に重点を置いている。

 モビリティ面では、狭額縁設計によって11.6型ノートPCとしては最小クラスのボディーを実現し、「バッグへの収まりが非常に良くなっている」(関係者)。また、重量も約904gに抑えることで必要以上の「重荷」にならないようにしている。重量抑制策の1つであるファンレス化は、図書館など静寂な環境での利用にも適している。

画面回り ディスプレイはフルHD(1920×1080ピクセル)のIGZO液晶。狭額縁設計は、本体のコンパクト化に貢献している
裏面 本体はファンレス設計。吸気口・排気口の類いは一切ない

 デザイン面では、先述の狭額縁設計・ファンレスのほか、端子類を全て背面に回すことで見た目のスッキリさを演出している。キーボードは狭額縁ながら19mmのキーピッチを確保している。

 ボディーカラーはインテリアと調和するアクアブルー、パールホワイト、パールブラックの3色を用意する。ただし、アクアブルーは店頭販売モデル限定、パールブラックはWeb直販モデル(LAVIE Direct NM)限定となる。

キーボード キーボードは狭額縁設計ながら19mmのピッチを確保(一部キーを除く)
カラー カラーは3色あるが、パールブラック(左)はWeb直販モデル限定、アクアブルー(中)は店頭販売モデル限定となる

 安心面では、4年間使うことを想定したスペック選定を行っている。Note Mobileが持つ最新CPU(第7世代Coreプロセッサ)、フルHD液晶や150kgfの耐圧性能を持つボディーは、その現れだという。

あんしん保証サービス(拡張保証):より入りやすく、キャンペーンも

 いくら頑丈にノートPCを作ったとしても、壊れる時には壊れてしまう。学生の場合は、より長い期間PCを使う傾向にあるのでなおさらだ。

 そんなときに役に立つのが、メーカーによる「延長保証」サービスだ。NECPCでは2017年春モデルの発売に合わせて「あんしん保証サービス」(本体購入から60日以内なら加入可)の「学生・新生活応援キャンペーン」を実施する。4月21日までにあんしん保証サービスの「4年」「5年」パック(※2)を本体と同時購入すると、購入方法によって以下の特典を受けられる。

  • Web直販(NEC Direct)での同時購入者:あんしん保証サービスの代金をその場で2000円引き
  • 家電量販店での同時購入者:2000円相当のネットマイルギフトをプレゼント

 あんしん保証サービスでは、通常保証期間の延長に加えて、保証対象外修理(自己責任による事故・破損・損傷に伴う修理)に対して、1回あたり10万円(税別)までの修理費を無償とする特別保証が付帯する。同社は、キャンペーンによって不意の故障が多い学生の加入を促進したいとしている。

※2 あんしん保証サービスには「3年」パックもあるがキャンペーンの対象外となる。なお、NECPCの延長保証サービスには、特別保証の付帯しない「メーカー保証サービスパック」(本体購入から1年以内なら加入可)もある

POSAタイプの「あんしん保証サービス」 POSA(代金支払い完了後有効になるプリペイドカード)タイプの「あんしん保証サービス」のパッケージ。2016年12月から家電量販店で販売している

 学生がノートPCの持ち歩きに対して持ちうる懸念をハード・ソフト面で解消し、もっとITを活用するように促そうとしているNECPC。この取り組みによって、学生のPCの利活用が促進されることを、筆者は期待している。

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