「USB 3.2」で何が変わる? 知っておきたい2018年のPC注目技術(2/3 ページ)

» 2018年01月05日 11時00分 公開
[鈴木雅暢ITmedia]

外部センサー不要+ワイヤレスでVRがもっと手軽に

 2017年10月に一般公開となったWindows 10の大型アップデート「Fall Creators Update」に「Windows Mixed Reality(MR)」の機能が加わり、各社からはWindows MR対応の没入型ヘッドマウントディスプレイ(HMD)が発売された。

Windows MR PCメーカー各社が国内販売する「Windows Mixed Reality」対応のHMD

 MRの定義、Microsoftの考え方などは他の記事に譲るが、実際にこれらのWindows MR対応HMDでできることは、これまでのVR HMDと同じだ。

 「HTC Vive」などこれまでのハイスペックなPC向けVR HMDと大きく違うのは、周囲にセンサーデバイスを設置しなくても使えること。ある程度動き回れるスペースがあった方が良いことは確かだが、その場だけの動作で楽しめるコンテンツも少なくない。これによってVRのハードルは格段に下がっており、普及が期待される。

 一方、HTC Viveでは、無線化の動きが具体化している。TPCASTが発表した無線化キット「TPCAST Wireless Adapter for VIVE」は、国内でもアスクが取り扱うことをアナウンスした(2018年2月発売予定)。これは60GHz帯で通信を行うWireless HDの技術を用いたものだ。

TPCAST 「HTC Vive」を無線化する「TPCAST Wireless Adapter for VIVE」

 IntelもHTC Viveの無線化でHTCとの提携を発表しており、E3 2017などでデモを行っていた。こちらの通信技術はWiGig(IEEE 802.11ad)をベースにしたもので、WiGigもまた60GHz帯を利用する近距離の通信技術だ。高速というだけでなく、HDMIやUSBのプロトコルをネイティブで実装できるため、低レイテンシな通信が可能だ。こうした用途には最適と言える。

 やはりVR HMDの理想は外付けセンサーなしの無線接続だ。HTC Viveの無線化ができるならば、Windows MRの没入型ヘッドセットを無線化するのも難しくないだろう。PCならではの高画質のVR体験が、センサーデバイス不要でケーブルも不要となれば、一層の普及が見込める。

「第8世代Core」は2018年の本領発揮に期待

 2017年後半に発表されたIntelの「第8世代Coreプロセッサー」だが、薄型ノートPC向けの「U」シリーズ(開発コード名:Kaby Lake R)が先行して発表され、続いてデスクトップ向けの「S」シリーズ(Coffee Lake-S)が投入された。

 さらに、近いうちに高性能ノートPC向けの「H」シリーズも追加される予定だ。このHシリーズには、内蔵GPUの強化モデルとして、AMDのGPUを統合したモデルが加わることも明らかにされている。

8th gen Intel Core 第7世代Coreと第8世代Coreの開発コード名
8th gen Intel Core 第8世代CoreのHシリーズでは、AMDのカスタムGPUを搭載するという。左が従来のAMD GPUをIntel Coreに外付けした場合の基板イメージ、右がAMD GPUを統合したIntel Coreのイメージ。グラフィックス性能を高めつつ、小型化も実現する

 Hシリーズも興味深いが、やはり最も影響力が大きいのは、薄型軽量ノートPCにクアッドコアのパワーを解放したUシリーズだろう。既に幾つか製品が登場しているが、今後はさらに採用製品が登場してくると思われる。

8th gen Intel Core 第8世代Core i5/i7 Uシリーズのスペック概要。従来の2コア4スレッドから、4コア8スレッドに強化された

 クアッドコアとなったことで、ゲーミング、クリエイティブ、VRやMRなど活用シーンは大幅に広がるだけに、これまでの薄型軽量ノートPCの延長線上にあるモデル以外の新たな製品も期待したくなる。

 例えば、NVIDIAのモバイル向けGPUであるGeForce MX 150と組み合わせれば、これまではHシリーズの守備範囲だったクリエイティブにも実用的に使える大画面で薄型軽量の製品が作れるのではないだろうか。これまでになかったことを可能にする第8世代Core搭載PCの登場を期待したい。

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