先週、普段とは別の角度から注目を集めている新製品があった。SapphireのRadeon RX 560カード「PULSE RADEON RX 560 2G GDDR5 OC(11267-22-20G)」で、税込み価格は2万1000円強。コアブーストクロックは1226MHzとなり、2GB GDDR5メモリは6000MHzで動作する。補助電源は非搭載だ。
同時に4GBメモリ版の「PULSE RADEON RX 560 4G GDDR5 OC(11267-18-20G)」も出回っており、こちらは同2万4000円弱。補助電源は6ピン1基。
注目されている理由は価格だ。2017年5月登場の旧モデル「PULSE RADEON RX 560 2G GDDR5 OC(11267-02-20G)」の税込み価格1万6000円強よりも5000円以上高い。旧モデルは6ピン補助電源が1基つく仕様だが、コアブーストクロック1300MHz/メモリクロック7000MHzと仕様は上。市場在庫が併売される状況で、このラインアップに困惑する声が複数のショップからあがっている。
某ショップは「新版は補助電源なしで使えるくらいの利点しかないですが、それでこの値段差は……。グラフィックスカード全体の値上がりと為替のタイミングが悪い意味で重なってしまったみたいですね」とこぼしていた。
グラフィックスカードは以前お伝えした通り、さまざまな要因が重なって特に年明けから値上がり傾向にある。ミドルレンジ以上は軒並みアップしており、GeForce GTX 1070以上では2カ月で1万円以上上がったモデルもみられる。
パソコンSHOPアークは「ここまで短期間でものすごい上がり方をしたのは経験がありません。部品不足や世界的な需要増などが重なっていて、本当に終わりが見えないんですよね」と話していた。
とはいえ、供給量自体は緩やかな回復傾向にある。「ほしいときが買いどき」。先週、なぜかよく耳にした言葉だ。
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