レノボ・ジャパンのコンシューマー向け薄型ノートPC「ideapad 720S」には、同社のWeb直販「レノボ・ショッピング」限定で販売している13.3型モデルと、家電量販店向けの15.6型モデルがある。13.3型モデルについては、搭載するプロセッサによって「AMDモデル」と「Intelモデル」にさらに細分化される(15.6型モデルはIntelプロセッサのみ)。
従来、薄型ノートPCといえばIntelプロセッサを搭載するものが多かった。AMDプロセッサを搭載する薄型ノートPCとはどのようなものなのだろうか。気になる人も多いと思う。そこで、ideapad 720Sの13.3型AMDモデルを2回に分けてレビューすることにした。
レビューに利用するのは、AMDモデルの上位構成に当たる「Ryzen 7 2700U」を搭載する個体。標準価格はMicrosoft Office付きモデル(81BR003HJP)が18万3060円、Officeなしモデルが16万2000円と、Intelモデルよりも7560円安価な設定だ(いずれも税込)。
この記事では、主に外観をチェックしていく。
人知れず、筆者は今までAMDのAPU(CPUとGPUを統合したプロセッサ)を搭載するノートPCを何台か使ってきた。そこそこの厚みがあり、そこそこの重量のあるモデルが多かったこともあり、いつの間にか筆者には「AMDなノートPC=分厚くて重たい」という固定観念が出来上がってしまった。
しかし、720SのAMDモデルはそれを覆す。重量は同じレノボの「ThinkPad X1 Carbon」の2017年・2018年モデルとほぼ同じ約1.13kg。画面サイズに差はあるものの、ハイスペックなモバイルノートPCとしては軽い部類に入る。ボディーサイズも305.9(幅)×213.82(奥行き)×13.6(高さ)mmと、一般的なビジネスバッグに余裕で入るサイズ感だ。
この重量感、サイズ感でRadeon VegaのGPUコアも備えるとなると、「ハイパフォーマンスのモバイルノートPC」としての期待が大いに膨らむ。
個人的には、画面がほぼ180度開けることも魅力だ。仕事柄、筆者は向かい合う相手に画面を見せることも多い。ノートPCをクルクル回さずに画面を一緒にチェックできることは非常にありがたい。
ディスプレイは、フルHD(1920×1080ピクセル)のIPS液晶を搭載する。“モバイル”であることを意識してか、画面はノングレア(非光沢)処理。公園など屋外でも見やすいのはありがたい。
キーボードは日本語配列となっている。よく見ると本体右側の一部のキーが少し小ぶりとなっているが、ローマ字入力が主体ならそこまで大きな問題にはならないだろう。気を付けたい点は、Home/EndキーとPage Up/Page DownキーがFnキーと方向キーのコンビネーションとなっていることと、一番右上のキーが「電源キー」となっていること程度だ。
タッチパッドは左右のクリックボタンと一体成型となっている。操作感はなめらかで、クリックボタンもとくに違和感なく押し込める。
パームレストの右側には、Windows Helloで使える指紋センサーを備えている。一度慣れると、わざわざパスワードを入れて認証するのが面倒になってしまうぐらいに便利だ。
本体の裏面には、JBLチューニングのステレオスピーカーを備えている。軽く音楽を流してみたところ、そのサイズからは想像できないほど良い音が流れた。騒がしい場所で音楽を流す時にも役立ちそうだ。ヘッドフォンで音楽を聴く際は「Dolby Atmos」に準拠したバーチャルサラウンドも楽しめる。
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