日本HPは10月26日、同社がプレミアムPCに位置付けている「Spectre」シリーズを拡充し新たに3モデルを発表、12月初旬より発売する。
新モデルの目玉は、13.3型ノートPC「HP Spectre Folio 13」だ。何よりユニークなのが、外装に革を採用している点。天板と底面およびパームレスト部がフルグレインレザーで覆われている。そのコンセプトは「モダンヴィンテージとテクノロジーの融合」だ。
通常、“プレミアムなノートPC”といえば、陽極酸化処理を施したアルミ外装やレーザー加工による精密なフォルム、ダイヤモンドカットされたエッジ部などを連想する。その流れを決定付けたのが今から約10年前に登場した初代MacBook Airだろう。その美しさはノートPC全体のデザインを大きく変え、それ以降に登場した他社製ノートPCは、しばらく「○○(メーカー名) Air」と揶揄(やゆ)されたほどだ。
その一方、こうした金属切削加工技術の普及により、前述の“プレミアムなノートPC”で連想する要素は珍しいものではなくなった。今やクラウドファンディングで生まれたモバイルPCでさえその造形の精度は非常に高い。
国内発表会のために来日したHPのデザイン部門責任者、ステイシー・ウルフ氏は「私たちはこのゲーム(プレミアム=アルミ)のルールそのものを変えようと考えた」と述べ、アルミに代わる、時を超えても色あせない素材として、美しさと機能性を兼ね備えたレザーの存在に着目。「(HP Spectre Folio 13は)モダンヴィンテージとテクノロジーが完璧な形で融合した製品だ」と新製品を紹介した。
また、ユーザーの生活に寄り添うためには、プライベートでもビジネスでも区別なく利用できる必要があるとし、さまざまなスタイルに変化するコンバーチブル機構を採用、さらに全体の70%強をバッテリーで占めることで、一日中使えるバッテリー駆動時間(最大19時間)を実現した。
その他のスペックは、第8世代Core i5またはCore i7(Yプロセッサ)、8GBメモリ、256GB〜1TB SSD(PCIe NVMe M.2)、IPS方式の13.3型フルHDディスプレイ(166ppi)など。筆圧と傾き検知に対応した「HP アクティブペン 2」による手描き入力をサポートする他、Windows Hello対応200万画素カメラおよびデュアルマイクを内蔵する。
インタフェースは、USB Type-C 3.1×3(うち2つはThunderbolt 3対応、電源オフUSBチャージ機能付き)、ヘッドフォン出力・マイク入力兼用ポート。本体サイズは321(幅)×236(奥行き)×15.9〜17.2(高さ)mm、重量は約1.48kg。OSはWindows 10 Home 64bit。カラーバリエーションとして、コニャックブラウンとボルドーバーガンディ(2019年早春展開予定)の2色を用意する。価格は16万9800円から(税別)。12月初旬に発売される。
この他、ディスプレイ部が360度回転する「HP Spectre x360」シリーズに、13.3型の「HP Spectre x360 13」と15.6型の「HP Spectre x360 15」の新モデルが登場。法人向けにも14型の「HP EliteBook x360 1040 G5」が加わっている。価格は順に13万9800円〜、22万9800円〜、18万8000円〜(全て税別)で、こちらも12月初旬発売予定だ。
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