ドコモ、スマートフォンに本腰 Android端末「Xperia」の狙い(1/2 ページ)

» 2010年01月21日 21時06分 公開
[岡田有花,ITmedia]
画像 ドコモの山田隆持社長とSony Ericssonのバート・ノルドベリプレジデント

 「スマートフォンユーザーはこれまで、ITリテラシーの高い人が中心だったが、もっと幅を広げたい」――NTTドコモの山田隆持社長は、4月発売予定のAndroid端末「Xperia」(エクスペリア)の狙いをこう述べる。

 Xperiaのキャッチフレーズは「新感覚エンタメマシン」。ネットと連携した動画や音楽関連機能などが特徴。これまでスマートフォンに興味はなかったが、携帯にエンタメ機能を求める20〜40代のユーザーを開拓。音声ARPUが低迷する中、パケットARPU向上のキラー端末にしたい考えだ。

 「ハードとソフト両面で、iPhoneより優位性がある」と、iPhoneとの競争にも自信を見せる。

「斬新な端末」

画像

 Xperiaは、Sony Ericsson Mobile Communications製のAndroid端末。4インチのフルタッチスクリーン、1GHz Snapdragonプロセッサ、8.1メガピクセルカメラを搭載し、Wi-Fi接続にも対応した。16GバイトのmicroSDカードを搭載した。世界で発売予定だが、先行して日本で発売。ワールドワイドモデルをベースに日本向けにカスタマイズしており、おサイフケータイやワンセグ機能などは付けていない(写真で見る“エンタメAndroid端末”「Xperia」)。

 「新機能を取り入れた斬新な端末」と、山田社長は自賛する。エンタメ機能の売りは、動画や音楽、写真を一元管理できる「Mediascape」だ。ネットと連携し、再生中に関連する動画や楽曲のWeb検索も可能。YouTubeの高画質モードにも対応し、高精細なミュージックビデオも閲覧できる。

 もう1つの売りは「Timescape」。友人とのメールや電話、Twitterやmixi、Facebookでのやりとりの履歴などを一元管理できる機能だ。顔写真を電話帳に登録しておけば、microSDに保存した写真と電話帳の写真をマッチングし、友人の写っている写真を自動で探せるといった機能も備えた。


画像 Timescape
画像 Mediascapeの楽曲管理画面

 日本語入力機能「POBox Touch 1.0」を搭載。母音のキーを大きく取るなど、日本語入力のしやすさにも配慮している。

「ドコモマーケット」で課金代行も

 アプリはAndroidマーケットからダウンロードして追加できるほか、端末発売に合わせてスマートフォン向けアプリポータル「ドコモマーケット」を新設。Androidマーケットのおすすめアプリを紹介するほか、パートナー企業からアプリを募るなどして独自のアプリも用意する。当初は100アプリほどを提供する予定だ。

 「Androidマーケットは日本語と英語のコンテンツが混じり、日本の携帯に慣れ親しんだ客には利用しづらい」(山田社長)と考え、独自のポータルを構築。「これから世界のうねりはオープンになっていく」とし、Windows MobileなどAndroid以外のOSにも対応する。年内をめどに、コンテンツ料金を携帯の月額料金と一緒に支払える課金代行サービスを始める予定だ。

「iPhoneより優位」

 国内スマートフォン市場では、ソフトバンクモバイルのiPhoneが先行。当初はITリテラシーの高いユーザーが利用していたが、割り引きキャンペーン「iPhone for everybody」の継続的な投入などで、広く普及し始めている。

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