米IBMが11月4日(現地時間)に発表した11月のホリデーシーズンにおける米オンラインショッピングに関する調査予測によると、モバイル端末からの小売りサイトへのアクセスが前年より2倍以上になるという。その影響で、オンライン小売りの売り上げが前年同期比で12〜15%増加するとIBMはみている。
この報告は、IBMが米国の500以上の小売りサイトから直接集めたデータを分析する「IBM Coremetrics Benchmark」の調査結果の一部。同調査は、独自の分析技術、リアルタイムの販売データ、オンラインマーケティングの結果に基づいて、オンラインショッピングの傾向を明らかにするというものだ。
10月の小売りサイトへのアクセス全体に占めるモバイル端末の割合は、前年同月比4.2ポイント増の11%で、モバイル経由の売り上げは9.6%だった。11月にはモバイル端末からのアクセスが15%になるとIBMは予測する。
米AppleのiPhoneとiPad、米GoogleのAndroidからの小売りサイトへのアクセスはそれぞれ伸びているが、10月のコンバージョンレート(サイトへの訪問が購買に結び付く率)はiPadが最も高く、他のモバイル端末が3.6%なのに対し、6.8%だった。また、モバイルからのアクセスのバウンスレート(アクセスしてからすぐにサイトを離脱する率)は他のオンラインショッパーより高く、44.2%だった。
IBMのIndustry Solutions部門の製品管理ディレクター、ジョン・スクワイア氏は、11月のホリデーシーズンはコンシューマーの多くがモバイル端末からショッピングサイトに接続することになり、ポストPC時代の幕開けとなると語った。同氏は、小売業者はモバイル向けにパーソナライズされ、高度なショッピング体験の構築に投資すべきだとしている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.