IT・モバイル機器の買い取りから販売までを手掛ける「イオシス」のアキバ路地オモテ店が投稿した、「ニンテンドー3DS」の未使用品入荷に関するX(旧Twitter)のポストが話題を呼んでいる。スタッフが商品を素手で持っている写真に対し、「未使用の定義」を巡って疑問の声が相次いだ。
任天堂が2011年2月26日に発売したニンテンドー3DSは、裸眼で3D映像を楽しめる携帯型ゲーム機だ。現在はすでに生産を終了している。
事の発端となったのは、イオシスの公式アカウントによる投稿だった。生産終了から時間がたち、レトロゲーム機として価値が高まっているニンテンドー3DSの「未使用品」が入荷したことを伝える内容だ。「おそらく全国どこを探してもこれ一台のみだろう」と希少性をアピールしていたが、一緒に投稿された写真が物議を醸すことになった。
その写真には、箱から取り出された本体をスタッフが素手で直接持っている様子が写っていた。これに対し、「未使用品とのことだが、なぜ開封されているのか」「すでに手に触れてしまっている」といった疑問や困惑の声が上がった。なかには「厳密には状態が非常に良い中古品という扱いになるのではないか」「この店の『未使用品』という言葉が信用できなくなる」といった厳しい意見も寄せられ、商品管理体制に対する不信感を示すユーザーも現れた。
今回の騒動からは、一般の人が言葉から受けるイメージと、販売店側のルールとの間にギャップがあることが分かる。私たちが「未使用」と聞いてイメージするのは、「一度も箱から出されておらず、誰の指紋もついていない状態」ではないだろうか。希少なゲーム機を店員が素手で触る光景に抵抗を感じる人がいるのも無理はない。
SNSでも「せめて手袋を着用すべきだ」といった声が上がった。とくにコレクション目的のゲーム機は外観や衛生面が重視されるため、動作確認が必要だとしても、未使用品を求める人への配慮が不足していたという声は、販売店側も受け止めるべき消費者の本音といえる。
しかし、イオシス側には独自の明確な商品ランクの定義がある。同店の「Sランク」には、「新品」と「未使用品」の2種類が存在する。重要なのは、同店において「新品」は「通電されていない未開封品」を指すのに対し、「未使用品」は「実際に使われてはいないものの、動作確認のために開封し、通電されたもの」を指している点だ。
イオシスは商品状態の指標として独自のランクを設定している。特に「未使用品」は、動作確認のために通電は行っているものの、実際には一度も使用されていない開封済みの商品を指し、新品同様の価値を持つ(出典:イオシスの商品ランクとは?)この違いは、保証期間にも表れている。「新品」の保証は1週間だが、「未使用品」には6カ月という長期の店舗保証が設定されている。販売店として半年間の動作を保証するためには、販売前の入念なチェックが欠かせない。とくに3DSのように発売から年月がたった製品は、内蔵バッテリーが劣化しているリスクがある。現在は当時の数倍の価値で取引されることもある高額商品だからこそ、購入後のトラブルを防ぐために、店側はあえて開封して通電確認を行う必要がある。この事情が広く知られていなかったためなのか、「せっかくの未使用品をわざわざ開封して価値を下げた」という誤解を生んでしまったようだ。
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