私が所属する編集部では、基本的に週1回の「編集会議」を開催しています。その名の通り、ITmedia Mobile/PC USERの編集に関わることをあれこれ話すのですが、ある日の会議でメンバーからこんなことを聞きました。
「モバイルSuica」でJR東日本の普通列車グリーン車に乗って、乗り換えるときにやり忘れたことがあって困ったんですよ……。
この話を聞いて、首都圏の普通列車グリーン車で見かけた、「Suicaグリーン券」にまつわる“トラブル”をいろいろ思い出しました。注意喚起を兼ねて、特に気を付けたいことを記事として残しておこうと思います。
首都圏線区の普通列車グリーン車に乗車する場合、有効な乗車券の他に「普通列車用グリーン券」またはSuicaグリーン券のいずれかが必要です。
普通列車用グリーン券は、首都圏の普通列車グリーン車を運用している区間の駅にある自動券売機(※1)、または全国のJRグループ各社の「みどりの窓口」(※2)で購入できます。また「グリーンアテンダント」(グリーン車専属の係員)から購入することも可能です。
この説明で察しが付くとおり、紙のグリーン券は「事前購入が原則だが乗ってから買うこともできる」状況です。
(※1)東海旅客鉄道(JR東海)が管轄する東海道線の函南〜沼津間を除きます。なお、自動券売機で購入できるのは自駅発のみとなります
(※2)オペレーターとの対話機能のある「指定席券売機」「みどりの券売機」でも購入できます
一方で、Suicaグリーン券については以下のいずれかの方法で購入できます。
駅ホームに「Suicaグリーン券専用発売機」がある場合はカード式のSuica/PASMO/Kitaca/TOICAを購入できます。代金の支払いはカードの残高から行われますが、残高不足時は購入前にカードへの現金チャージも可能です
「(モバイル)Suica」アプリでは、スマートフォンの操作でSuicaグリーン券を買えます。代金の支払いはモバイルSuica会員情報にひも付けたクレジットカードか、Google Pay/Apple Payに登録したクレジットカードで行えますSuicaグリーン券は、座席上にあるカードリーダーに読み込ませることで係員による検札(グリーン券のチェック)を省略できます。有効な日付/区間のSuicaグリーン券をリーダーにかざして、リーダーのランプが「赤色」から「緑色」に変わればOKです。
ところが、普通列車グリーン車に乗っている際に車内をよく観察すると、少なくない頻度で「カードやスマートフォンをかざしてもランプが赤色から変わらない」人を見かけます。ある日、この現象で困っている人を見かけて声をかけてみたところ、会話の中でこんなことを言っていました。
「Suicaをリーダーにかざせば(グリーン車に)乗れる」と聞いていたので、初めてグリーン車に乗ってみたんですよ。Suicaに(グリーン券の料金分の)残高があれば、その場で乗れるわけじゃないんですね……。
たまたま、その人はモバイルSuicaを使っていたので、アプリを使ってSuicaグリーン券を買う方法を教えることで“事無き”を得ました。
しかし、カードのSuica/PASMO/Kitaca/TOICAではSuicaグリーン券を“車内で”買えないので、駅の自動券売機かSuicaグリーン券専用発売機で“事前に”買うようにしてください。
なお、Suicaグリーン券を持たずにグリーン車を使う場合は、グリーンアテンダントから紙のグリーン券を購入することになりますが、紙のグリーン券の料金はSuicaグリーン券の260円増しです(※3)。
(※3)駅設備の都合でSuicaグリーン券を購入できなかった場合は、グリーンアテンダントに「乗車駅証明書」または「乗車券」と、カードのSuica/PASMO/Kitaca/TOICAをセットで提示して相談してください
Suicaグリーン券は、席上にあるICカードリーダーにかざして使うのですが、「グリーン料金がその場で引き落とされる」と勘違いしている人が一定数いるようです。特にカードのSuica/PASMO/Kitaca/TOICAを使う場合は、事前購入を忘れずに!(出典:JR東日本)首都圏線区の普通列車グリーン車は、駅の改札口を出ない限り、同一方向であれば列車を何度乗り継いでも料金を通算できます(※4、5)。これにより、途中駅止まりの列車に乗ったとしても、終点駅でさらに先に進む普通列車のグリーン車に乗り換えることができます。
(※4)中央線/青梅線は、同一方向であっても両線以外の路線への乗り継ぎはできません
(※5)大船駅で東海道線(藤沢〜沼津間:伊東線の熱海〜伊東間から乗車した場合も含む)と横須賀線(北鎌倉〜久里浜間)を乗り継ぐ折り返し乗車では、例外的に料金を通算可能です
列車を乗り継ぐ場合、紙のグリーン券ならグリーン券を忘れずに持って乗り換えればOKです。しかし、Suicaグリーン券では乗り継ぐ駅で下車する前に座席上のカードリーダーにSuicaをタッチする必要があります。具体的な手順は以下の通りです(複数回乗り継ぐ場合は、乗り継ぎのたびに操作を繰り返します)。
この操作をせずに乗り継ぎを行うと、乗り継ぎ先の列車でSuicaグリーン券が“無効”(赤色ランプ)と判定されてしまいます。後々面倒なので、乗り継ぐ際は忘れずにカードやスマホにタッチしてください。
冒頭で触れた編集部メンバーが「困ったこと」は、まさにこれでした。もしも乗り継ぎ時のタッチを忘れてしまった場合は、グリーンアテンダントに相談してください。カード/スマホ内のSuicaグリーン券情報をもとに、「正しい乗車」をしていることが分かれば対応してもらえます。慌ててSuicaグリーン券を買い直さないようにしてください。
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