ブラウザアプリ「Safari」も拡張された。まず、画面下部の戻る/進む、ブックマークなどのボタンは、スクロール中は表示されなくなり、その分、Webサイトを表示できる領域が広がった。戻る/進むボタンを再び表示するには、下方向にフリックするか、上下端をタップする必要がある。戻る/進むのに1ステップ増えるのは不便だなぁ……と最初は思ったが、左端に触れて右方向へスワイプで「戻る」、右端に触れて左方向へスワイプで「進む」の操作が可能になっており、むしろ便利になった印象だ。また、iOS 6ではURLバーと検索バーが個別に表示されていたが、iOS 7では1つにまとまった。
タブは従来は8つまでだったが、iOS 7では無制限に利用できるようになるのもうれしい点だ。タブのサムネイルは上下にスクロールする見せ方に変更され、不要なタブは左へスワイプするか「×」を押すと消去する。10個以上のタブを追加して操作してみたが、動作がもたつくようなことはなかった。なお、Android向け標準ブラウザやChromeにある、スマートフォン向けサイトとPCサイトを切り換える機能は用意されていない。
Twitterのタイムラインで紹介されているURLを一覧表示する「共有リンク」も新しい機能だ。ツイートをタップすると、リンク先の記事や写真をSafari上で閲覧できる。
Webページ上のテキストを抽出して大きく表示してくれる「リーダー」は、iOS 7ではURLバー左端のアイコンを押すと有効になる。iOS 6にあった「リーダー」アイコンがなくなっているので分かりにくいが、しっかり継承されている。
音声エージェント機能の「Siri」は、iOS 7では、より賢くなっている。「○○について教えて」などと話すと、Wikipedia、Twitter(その単語が含まれるツイート)、Bingから調べ、検索結果をSiri上に表示してくれる。iOS 6では「〜に関する情報は見つかりませんでした」「Webで検索」(→その後Safariにアクセスする)と表示されることが多かったので、より親切になった。
機内モード、Bluetooth、Wi-Fi、画面の明るさ、おやすみモードなどの設定もしてもらえる。電話関連では110/消防署に電話、折り返しの電話をかける、留守番電話を聞くといったアクションも追加された。より自然に聞こえる男性の声と女性の声が、英語(アメリカ)、フランス語、ドイツ語で導入されたが、日本語は従来の女性の声しか利用できない。やや不自然な発音は、iOS 7では少し改善された印象だ。
App Storeはアプリの自動アップデートが可能になった。これまでアップデート対象のアプリが追加されるたびに、App Storeアイコンに数字が表示されて手動でアップデートする必要があるが、iOS 7ではその煩わしさから解放される。なお、自動アップデートは「設定」→「iTunes & App Store」→「アップデート」からオフにもできる。
「近くで人気」という項目も追加された。文字どおり、近くのユーザーがよく使っているアプリの一覧を確認できる。コンサート、スポーツ、美術館、ショッピングモールなど、同じ趣味嗜好や目的を持った人が集まる場所で使ってみると便利かもしれない。
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