小日向: あとは、何と言ってもドラマそのものがおもしろかったですよね。主人公は真田信繁を中心とする真田一族なのですが、ほかにもキャラ立ちしている人物が多かったし、それぞれに固定のファンがつく要素が大きかったと思います。さすが群像劇を得意とする三谷さんの脚本だなと思いました。
編集部F: 新しいファンを獲得した一方で、元々の歴史好きからの反響はどうだったのでしょうか? 例えば、歴女の人たちなど。
小日向: 真田丸は歴女たちからも好評でしたよ。今までの大河ドラマでは、歴史に興味が薄い層を取り込もうとして歴史ファンから見放されたり、逆に歴史好きも唸るような内容にした結果、それ以外の視聴者がついて来られなくなったりということがありました。
そのあたりの事情を三谷さんもよく分かっていたので、双方が楽しめるバランスの良い作品を作りました。例えば、北条氏政が「汁かけ飯」を食べるシーンや、徳川家康が爪を噛むシーンなどは、歴史ファンの心をグッとつかみました。
編集部F: 印象に残る名ゼリフもたくさんあったと思います。
小日向: 「大博打の始まりじゃー!」とか、「ぬかりなく」、「黙れ、小童!」とかですね。
編集部F: 残念ながら流行語大賞には選ばれませんでしたけどね……(涙)。
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