ビジネスパーソンは「真田丸」から何を学ぶか「真田丸」を100倍楽しむ小話(2/3 ページ)

» 2016年12月17日 07時15分 公開
[ITmedia]

小日向: もちろん、たくさんありますよ。真田の基本的な戦略は、主に情報戦と心理戦です。いかに相手よりも多くの情報を収集し、相手自身のことも知り尽くし、それを武器に揺さぶりをかけていく。これはビジネス交渉の場でも当てはまると思いますし、恋愛でも生かせますよね。

 あとは、真田昌幸のリスクの取り方も見習いたいですね。上田を治めていたころの真田家って、中小企業みたいなものです。一流の技術力はあるけれども、周囲を徳川、北条、上杉といった大企業に囲まれていて、常に乗っ取られる緊張感がありました。その環境の中で生き残っていくには、どんどんリスクを取って行動に出ていかないといけません。いろいろな大名に付いては裏切ってを繰り返し、「表裏比興の者」と呼ばれましたが、それはまっとうな弱者の戦略だと思います。

 もう1つ、勝つためには手段を選ばないというのも、ビジネスに通用するのではないでしょうか。ドラマの中でも昌幸や信繁が目的を果たすために平気で謀殺したり、裏切ったりしていましたが、ビジネスでも冷徹にならなければならないときに、そうした判断をしっかりできるかどうかが重要だと思います。

編集部F: そのテーマに関して、ドラマで最も印象的だったのが、第8話の「調略」ですね。上杉方の武将である春日信達を調略し、味方に取り込んだかと思ったら、最後に真田信尹が暗殺するあのシーンは強烈でした。信尹は信繁をもだましていたわけですから、まさに手段を選ばないのはこのことだと思いました。

 個人的には、北条家滅亡から学べることも多いのではと思っています。

小日向: どういうことでしょう?

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