3の「昼の休憩時間に仕事をさせて、定時に帰るように仕向けている」というケースはよくある。だが労基法では「労働時間が6時間を超え、8時間以下の場合は少なくとも45分、8時間を超える場合は少なくとも1時間の休憩を与えなければならない」とされている。休憩時間を取ったことにするのは完全な脱法状態だ。最近は早く帰らせるために12時から13時の休憩を減らすように仕向けている会社もあるから注意してほしい。
4の「上司に指示された仕事が終わらないのに残業させず、残りの仕事は自宅でするように仕向ける」というケースは、やるべき仕事が残っているのに定時で退社させて“持ち帰り残業”をさせるという巧妙な手口だ。会社としては「本人が勝手にやっているだけ」という理由付けにしたいのが見え見えだ。だが通常の労働時間では処理できない業務を指示したり、持ち帰り残業を黙認していたりした場合は、事実上の指揮命令があったとして労働時間と判断される可能性がある。思い切って「持ち帰りで仕事をした分も申告してよろしいですか?」と聞く勇気も必要だ。明らかに労働時間(残業)に入るので、在宅での労働時間もしっかりと記録しておくことだ。
5の「夕方の残業を禁止し、朝早く来ての“残業”を働きかけて残業代を支払わない」というケースはよくあるかもしれない。しかし、残業代は終業後の残業だけではなく、始業開始前にやった仕事も残業に入る。しかし、上司や経営者は早く出社して仕事をしていることが残業になることを知らない人も多い。実際に、社員が勝手に朝早く来て仕事をしているから残業代を払う必要はないと言い張る会社もある。だが、早朝出勤による業務処理を認めている(黙認でも同じ)のであれば間違いなく労働時間に入る。正々堂々と申告すべきだろう。
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