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» 2019年04月19日 07時00分 公開

繁盛店から読み解くマーケティングトレンド:希望した客はいつもタダ! 奈良のトンカツ「無料食堂」が繁盛する深い訳 (4/6)

[岩崎剛幸,ITmedia]

 日本は豊かな国のように見えますが、食べたくても食べられない、お腹が空いても食べるお金が1円もない。そんな家庭がたくさんあるのが日本のもう1つの現実です。このような実態の解決に少しでも役立てるなら……と考えてまるかつさんは無料食堂の取り組みを始めたのです。

 純粋に始めた取り組みですから、そこに悪意をもったユーザーはほとんど来ないのです。来店するのは、「だったら俺たちは普通にお金を支払って、おいしいとんかつを食べて、無料食堂が続けられるようにリピーターになって応援しよう」という人ばかりなのでしょう。

店内はツッコミ待ちの“小ネタ”満載

 ですから同店では、来店するお客さんたちにさらに喜んでもらおうと「クスっと笑える小ネタ満載」の店にもしています。「『ちょっとカレー』が諸般の事情(店長の気まぐれ)で20円だけ値引きとなりました!」といった壁に貼られているユニークな告知。店内で販売されている「まるかつ缶バッヂ」には、「だれが買うねん!?」「3億円のところ、なんと本日限り300円」との宣伝文句が。同店はツッコミたくなるネタ満載(笑)の店でもあるのです。

photo 店内に貼られた小ネタ満載の告知

 だから固定客が多く来店しているのでしょう。私は東京から行きましたが、また来たいと思える店でした。いいお店とは提供する商品が本物であり、気持ちのいい接客がある店なのです。

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