「ラーメンの鬼」故・佐野実の「支那そばや」が東京駅に出店 切り盛りする妻が経営で守り抜いたものとは東京ラーメンストリートの舞台裏(3/5 ページ)

» 2021年09月07日 12時48分 公開
[河嶌太郎ITmedia]

しょうゆラーメンに限って提供 理由は?

――東京ラーメンストリート店ではしょうゆラーメンに限って提供する形で対応しています。

 東京ラーメンストリート出店の話を当社のスタッフにしたら、「(そこには)泊まれますか?」って聞くんですよ。もし泊まっていいのであれば、夜通し仕込みをすることができるので、その分種類を増やすことができます。ただ、さすがにそれは無理なので、しょうゆのみを提供しています。本店では塩らぁ麺など別のメニューも提供しています。

支那そばや 東京ラーメンストリート店ではしょうゆのみを提供している(以下リリースより)

 ただ、東京ラーメンストリート店のほうは11月4日まで出店する予定ですので、それまでにもしうまくやれそうなら、塩らぁ麺や他の限定メニューを提供することも検討致します。

支那そばや 東京ラーメンストリート店の外観
支那そばや 東京ラーメンストリート店の内観

――お店の味、ブランドを守るというのはそれだけ大変だということですよね。

 生前、佐野とは本当に365日24時間ほぼ一緒に活動してきたんですが、体力的にも大変でした。もちろんやりがいもあって、私もやる気満々でやっていたことではあるんですけど。佐野が亡くなったらこういうことから解放されるのかな、と思ったらとんでもなかったですね。

 実際にお店の経営を引き継ぐと、佐野が生前背負っていたものがどれだけのものだったのかをあらためて感じます。ラーメン業界の動きも見ながら動いていた人でした。全体まで見渡して動いていた人でしたから。24時間365日ラーメンに関わることしか考えていなかったです。

支那そばや本店(サノフード提供)

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