超望遠レンズを手にしたとき、どこにいても誰でも手軽に撮れる、しかも超望遠じゃないと面白くない被写体がある。「月」である。でも普通はわざわざ月を撮影するためだけの「月」モードなんて用意しないでしょ。
もう月モードがあるだけでこのカメラは面白い。
月モードがあれば、まあ当然雲がなくて月が見えてないとだめだけど、誰でも簡単に月を撮れるのだ。まず月モードにして、月を画面中央に捉える。
そして中央に捉えたらOKボタンを押す。すると自動的に2000ミリ相当の最高倍率まで上がるのだ。
月モードには月をどんな色で撮るかを5種類から選べる。今回はクールな月を撮ろうってことで、青くしてみた。
ちなみに、月は手持ちでも簡単に撮れる。満月に近くて雲がないときは非常に明るいので、ISO100で1/250秒くらいでOKなのだ。P900はブレを確実にふせぐためか、ISO220で1/500秒となった。
オートモードだけれども、さらにデジタルズームをめいっぱい効かして撮ってみたのがこちら。
さすがに等倍表示をするとディテールがつぶれてるけど、手持ちでこれが撮れちゃうのは斬新だ。
「月」モードと並んで楽しいのが「鳥」モード。
超望遠カメラを手にしたら撮ってみたい被写体の、「月」に続く第2位だ(わたしの脳内調べ)。そこで「鳥」モードである。「鳥」モードではOKボタンを押すと自動的に800ミリ相当にズーミングする。800ミリ相当で狙いをさだめ、必要な焦点距離にして撮りましょうということか。
鳥を撮るときはなるべくシャッタースピードを速く、1/1000秒以上にしたいが、F6.5ではなかなか難しい。P900はちょこまか動き回る鳥よりは、遠くにいて止まってる鳥を撮る用と思っていい。
まあ2000ミリ相当の望遠+P900のEVFでは、動いてる鳥を追うのも難しいしね。
とはいえ、鳥もちょこまかと顔を動かしたり毛繕いしたりするので、連写モードで押さえておくのがよいだろう。
さて空は曇ってきたけれども、いよいよカワセミ撮影である。カワセミがいそうな川沿いをぶらぶら散歩してたら対岸に発見。そっとカメラを構えて狙う。
このときに役立つのが、側面にあるクイックバックズームボタン。2000ミリともなると、すぐ被写体を見失う。ちょっと動いただけでどこを撮ろうとしてたか分からなくなる。
そのときこのボタンを押すと、押している間だけズームアウトするので、それで被写体を中央に捉えてからボタンを離せば、またしっかり中央に捉えられるのだ。このボタン、P900が最初というわけじゃないが、今回はじめて「この機能って役にたつんだな」と思った次第。
ではカワセミでもう一度、どれだけ高倍率かを見てみよう。
ここでOKボタンを押して800ミリ相当にする。鳥を捕捉するときにほどよい焦点距離だ。
さらに2000ミリまで伸ばす。
ここまで寄れました。
ただ、連写時はバッファがいっぱいになるとしばらく撮影できなくなり、気をつけないとシャッターチャンスを逃す。そこは残念。
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