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» 2009年01月19日 08時45分 公開

「2009 逆風に立ち向かう企業」:みずほフィナンシャルグループ:銀行、証券の垣根を超えITポートフォリオを見直す (2/2)

[聞き手:怒賀新也,杉浦知子,ITmedia]
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「2009年度は厳しいだろうが、2002、2003年という大変な時期を経験しているため、乗り切る準備はできている」と本山氏

ITmedia 2009年以降もこのような取り組みを継続させていくのでしょうか。

本山 2009年は、経費をたくさん使えるような状況にありません。IT投資は2004年から右肩上がりに増やしてきていますが、従来の延長線上に未来を描くことはできないでしょう。そこで、工夫をしながら今までにない投資の仕方を考えないとけないと思います。

 グループの共通の財産となるようなシステムをいかに多く打ち立てていけるかが2009年からの目標です。各部門で完結しているのではなく、グループ全体でより効率的なIT基盤を構築できないか。それがグループITポートフォリオを見直し、再構築する戦略に結びついています。

 みずほフィナンシャルグループのシステムは「早く、安く、確実に」という3要素の実現を重視してきました。システムによっては確実性を求めるものもありますし、安くて簡便なシステムを早く作ってほしいという要求もあります。この3つのバランスを適切に保ちたいと考えています。そのためには、何でも自前で作るという発想にはならず、パッケージやSaaS(サービスとしてのソフトウェア)、グローバルソーシングなどを検討する必要が出てきます。

 2009年度は厳しいとは思いますが、当社は幸か不幸か2002、2003年という大変な時期を経験しているので、乗り切る準備はできています。ただし、その時とは決定的に違うのは、市場機能が麻痺してしまっていることです。市場機能の麻痺を早く回復しないといけないと思います。市場機能が回復するには、「値がつく」ことが重要ですね。

ITmedia 長期的な展望として、メガバンクのIT部門の動きはどう変わっていくと思いますか?

 グローバルな視点で自社のIT資産を見直していくことが必要になっていくと思います。日本でシステムを全部作るのではなく、アメリカで立案してインドや中国で作るなどという動きが当然起きてくると思います。システム構築などにかかわる発想は、より自由によりフラットに考える必要があるだろうなと考えています。

 日本の金融機関は、日本の勘定系システムと国際系のシステムを持っています。しかしグローバルな金融機関となると、必ずしも2つの勘定系システムを持つ必要はないと思うんです。グローバルに共通なプラットフォームがあって、その中で各国の当局対応だとか、決済システム対応だとか、そういった違いがあるシステムを持てばいいのです。グローバルなビジネスを展開していく上で必要な装備はどういうものなのか、日本発ではなくてシステムをグローバルにとらえ直してみることが必要だと思います。

 日本とグローバルを分けることなく一本化するという意味です。例えば、口座振替や給与振り込み、24時間オンラインで処理する機能というものは、日本特有かもしれません。そういった機能を、日本特有のシステムとして持てばいいわけです、グローバルに見たらどこの国でも必要な機能ではないことがありますから。そうしたときに、グローバルソーシングというものが必要になるでしょうね。これをどうやって実際に展開するかは難しいですけれど、チャレンジすべきテーマだろうと思います。

ITmedia 個人的な2009年の目標を教えてください。

ジャズが好きなので、ジャズを聴きながらゆっくり過ごす時間を作りたいですね。頭をまっさらにして、新しい発想などを考える時間にしたいです。

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