楽天、新データセンターのネットワーク基盤に「ネットワークファブリック技術」を採用導入事例

楽天が新設したデータセンターのネットワーク基盤にシスコのNexusやFabricPathが採用された。

» 2013年07月30日 15時44分 公開
[ITmedia]

 楽天は、新たに開設したデータセンターのネットワーク基盤に、シスコのデータセンター向けスイッチ「Cisco Nexus」や「Cisco FabricPath」を採用した。シスコシステムズが7月30日に発表した。

 楽天では急速な事業の拡大とグローバル化に伴う市場環境の変化および新規ビジネスの展開に対応可能なインフラ構築の必要性に迫られていたという。従来のデータセンターインフラはいわゆるサイロ型であり、操作が複雑で、拡張性と管理性にも制約があった。このため、サービスの開発や展開、その応答のスピードも抑えられ、事業機会の損失につながる可能性を懸念していたという。

 こうした課題解決に向けて同社はシスコと協力し、新しいアークテクチャーによるデータセンターを決定。最高の拡張性とパフォーマンス、信頼性をシンプルに提供でき、データセンター間を相互接続するネットワークソリューションをベースに新センターを目指した。

 楽天が導入したのは、レイヤ2/3技術を活用してスパニングツリーを利用せずに仮想環境において最適なL2ネットワークを実現するという「Cisco Fabric Path」、I/Oの統合でサーバを高密度に収容する「Cisco Fabric Extender」技術を搭載した「Cisco Nexusシリーズ。ビジネス要件に対応すべく、無停止でネットワークを柔軟に変更できるようにした。

 これによって同社は、ネットワーク基盤の集約化と効率性の向上を実現し、運用コストの削減、楽天市場を中心としたインターネットサービスをより迅速に世界市場に展開することが可能となったという。「変化の激しい市場において、特にスピードの向上は非常に重要であり、楽天のビジネスに大きく貢献することが期待される」コメントしている。

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