三井住友銀行の勘定系システムが始動 最新メインフレームで

NECのACOSシリーズを採用した勘定系システムが本格稼働を迎えた。

» 2015年05月11日 15時28分 公開
[ITmedia]

 三井住友銀行で構築が進められていた勘定系システムが5月に本格稼働を迎えた。同システムはNEC製のメインフレームとなるACOSシリーズ「i-PX9800/A100」とACOSシリーズ専用ストレージ「iStorage A5000」などで構成されたもの。

i-PX9800/A100(製品発表時のもの、16CPUモデル)

 i-PX9800/A100は2012年6月に発表され、同年10月に三井住友銀行での採用が決定。これまで構築作業が行われていた。メインフレーム用の独自プロセッサ「NOAH-6」を搭載しており、処理性能は従来機の約3.5倍となる。最小2コアから最大32コアまでの高い拡張性が特徴だ。その一方で消費電力は現行機比で60%削減しており、OSの上位互換により現行アプリケーションをそのまま活用できる。また、無停止で保守交換が可能など、高い稼働性を実現した。

 iStorage A5000は、SSDを全面的に採用することで、装置性能を従来機比で最大3倍に向上させたデータ転送性能も最大2倍の800Mバイト/秒を実現する。メインフレーム用ストレージで初めてドライブを3重化し、故障が重なってもシステムやデータを救済可能な「トリプルミラー」を採用している。

 三井住友銀行では今回のシステム構築を今後10年にわたる業務基盤をなすものと位置付け、アジアリテール決済といった同行の戦略分野や、デジタルイノベーションなどを活用したさらなる先進的な商品・サービス提供に貢献するものとしている。

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