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» 2008年12月22日 09時13分 公開

本山由樹子の新作劇場 特別編:この10本を見ずして年末年始は過ごせない! (2/2)

[本山由樹子,ITmedia]
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「あの頃ペニー・レインと」

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 自らの小説「初体験/リッジモント・ハイ」の脚本を手掛け映画の仕事を始めたキャメロン・クロウは、「セイ・エニシング」「シングルス」など青春映画の監督というイメージが強い。彼の名前を一躍有名にしたトム・クルーズ主演の大ヒット作「ザ・エージェント」でも、繊細なディテールと、ストレートなハートが同居しているクロウの持ち味は遺憾なく発揮されていた。

 さて、そんなクロウ作品の中でぜひ見てほしいのが、「ローリング・ストーン」誌の記者だった少年時代を基にした半自伝的映画「あの頃ペニー・レインと」。ロックに夢中の15歳の青年が、人気バンドのライブツアーに同行する間に、恋のきらめきと苦しみを経験して成長する青春ドラマだ。

 登場人物たちの心情を時に音楽が雄弁に語り、クロウ監督のロック愛が嬉しくなる1本(ソニー・ピクチャーズエンタテインメント/4980円)。

関連サイト:「あの頃ペニー・レインと」

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「カッコーの巣の上で」

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 名作のBD化も加速してきたが、ジャック・ニコルソン主演の1975年度作品「カッコーの巣の上で」も今冬にリリースされた。

 刑務所行きを逃れようと仮病で精神病院に入ったマクマーフィが、無気力な入所者たちに生き甲斐を与えようとする。そんな彼の行動に脅威を感じた病院は、電気ショック療法をするが……。

 ベストセラー小説を、「アマデウス」のミロス・フォアマン監督が映像化した。アカデミー賞では、ニコルソンが初の主演男優賞に輝いたほか、作品賞、主演女優賞、監督賞、脚色賞の主要5部門を制覇。脇を固めるダニー・デビート、クリストファー・ロイドの存在感も見逃せない。人間の尊厳について真摯に取り組んだ作品で、今観ても感動と勇気をもらえる。人生、ちょっと行き詰まっている人におススメです(ワーナー・ホーム・ビデオ/4980円)。

関連サイト:「カッコーの巣の上で」

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「ラスト、コーション」

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 「ブロークバック・マウンテン」のアン・リー監督による、2008年の恋愛映画の代表作。ベネチア国際映画祭でグランプリ(金獅子賞)と撮影賞(オッゼラ賞)を受賞した。

 1942年、日本占領下の上海。女スパイのワン(タン・ウェイ)は、特殊機関のリーダー、イー(トニー・レオン)を暗殺する目的で誘惑する。だが、2人は互いに激しく求め合い、禁断の愛に落ちてしまう。やがて時代の波が襲い掛かろうとしていた……。

 正体がバレたら最後の女と、誰かに心を許したら破滅の男がベッドで繰り広げる攻防戦はサスペンス映画としても見応えあり。一番の話題は、トニー・レオンとタン・ウェイの官能的なラブシーン。美女美男が繰り広げるベッドシーンに釘付けだ。

 当時の上海が大掛かりに再現されたリアルな映像、タン・ウェイの色鮮やかなチャイナドレスの美しさを、ハイビジョン映像ならではの繊細な表現力で楽しめる(JVCエンタテインメント/4935円)。

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「シン・シティ」

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 従来のアメコミとは一線を画す、シャープな魅力を持ったフランク・ミラーのカルトコミックを映画化したのがこの「シン・シティ」。ロバート・ロドリゲス監督も原作に魅了された1人で、その世界観を忠実に再現しようと、フランク・ミラーを共同監督に迎え入れた。

 犯罪者ばかりの架空の街で、愛する高級娼婦を殺された前科者マーヴ、悪徳警官の死体を始末しようとするドワイト、かつて自分が救った少女と再会する刑事ハーティガン、3人の壮絶な運命が描かれる。

 ブルース・ウィリス、ミッキー・ローク、ジェシカ・アルバ、ベニチオ・デル・トロ、クライヴ・オーウェン、イライジャ・ウッドら人気俳優たちが扮する強烈キャラは必見。荒くれどもの熱きハートが宿ったハードボイルド・アクションの快作だ。鮮烈な白と黒のコントラストの中で、流血の赤が強い印象を残す。このゾクゾクするようなビジュアルはクセになります(ジェネオン エンタテインメント/4935円)。

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「ダメージ シーズン1 ブルーレイ BOX」

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 話題作が次々と上陸し、何を選んでいいか迷ってしまう海外ドラマの中で、今年イチオシが「ダメージ」。

 このドラマ、冒頭からしてインパクト大。血まみれの若い女性がニューヨークの街を走る、走る。彼女の名前はエレン。法曹界から一目置かれるカリスマ弁護士、パティ・ヒューズの法律事務所に就職し、未来は明るかった。

 最初の仕事は、有名実業家フロビシャーを相手どった集団訴訟。しかし、エレンの婚約者の姉がフロビシャー訴訟の重要な証人であり、彼女を証言させるためパティはエレンを採用したのでは?との疑惑が浮かび上がってくる。

 やがてエレンは婚約者殺害容疑で逮捕されてしまう。一体彼女の身に何があったのか?フラッシュバックを効果的に使用し、驚愕の事実が判明していく。現在と過去が近づく後半でスリルも一気に加速。先読み不可能な展開も魅力だが、善と悪の境界線について考えさせられる社会派ドラマとしても秀逸。

 グレン・クローズ演じる弁護士パティがとにかく怖い。演技派の本領発揮でエミー賞受賞も納得だ。全13話というコンパクトさも◎で、一気に見られます(ソニー・ピクチャーズエンタテインメント/16800円)。

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