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「少林サッカー」「カンフーハッスル」などで知られる“アジアの喜劇王”ことチャウ・シンチー。彼が尊敬するスピルバーグの「E.T.」にオマージュを捧げたというSFコメディ「ミラクル7号」が、11月26日にBlu-ray Disc化。
特典はチャウ・シンチー監督とキャストによるオーディオ・コメンタリー、ミラクル7号:宇宙管制塔ゲーム、「ミラクル7号」制作の舞台裏、TVスペシャル映像、シーン分析、いじめっ子のやっつけ方、キャンディの作り方、登場人物のプロフィール、劇場予告編、予告編集、BD-LIVEなどを収録している。
小学生のディッキー少年と工場現場で働く父親のティーは超ビンボー親子。学はないが実直なティーは、自分と同じ道を歩ませたくないと息子を名門校に通わせるために必死に働いている。しかし、ディッキーはあまりのビンボーぶりで、同級生からいじめられる毎日。
ある日、ガキ大将がペットロボットのミラクル1号を学校で見せびらかす。オモチャを買ってあげられないティーは、ゴミ捨て場で奇妙な緑色のゴムボールをゲット。ディッキーがいじっていると、緑の物体は変化し、小さな生き物に変身。ディッキーはナナちゃんと名付け学校で自慢しようとするが、ナナちゃんは予想以上に使えない生物で……。
ミラクル7号ことナナちゃんはUFOが置き忘れた宇宙ペット。ディッキーが夢の世界で見るナナちゃんは、彼の願いで様々な道具を作り出すという、まるでのび太にとってのドラえもんのような存在。現実のナナちゃんは結構なダメキャラで、ディッキーが恥をかいてしまうことも。そのギャップが面白く、しかも表情豊かなナナちゃんを見ているだけでも自然と笑みがこぼれてしまう。ちなみにナナちゃんは壊れた扇風機を直すなどの不思議なスピリチュアルパワーは持っている。
「少林サッカー」「カンフーハッスル」を筆頭に、「マトリックス」もどきのアクションなど、ヒット映画のパロディーも充実。またディッキーとナナちゃんのドタバタ劇はシンチーならではだ。彼の映画のテーマの1つ、弱者への人情や正義感も色濃く打ち出されている。
シンチーの新境地となっているのが親子愛。極貧生活の中、息子に「ウソをつくな」「盗みをするな」と説くシンチー。母子家庭に育ったというシンチーが求めていた父子像が、ここには描かれているのではないか。息子役に大抜擢されたのは、実は女の子のシュー・チャオ。見事にハマっていて、シンチーとは本当の親子のようだ。
愛らしいナナちゃんが出てくるので女性向きかと思われそうだが、ビンボー親子の絆には父性愛をくすぐられること間違いなし。
関連サイト:http://www.so-net.ne.jp/movie/sonypictures/homevideo/cj7/(公式サイト)
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