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» 2010年08月17日 18時00分 公開

メガネをかければそこは3Dの世界:ノートPCで3D映像を体験――ツートップ「VIP Note-SR 740CU/360M-3D」 (2/2)

[小川夏樹,ITmedia]
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3D Visionを初体験した

 以上、本製品のスペックやデザインを眺めてきた。ここからは本製品の最大の特徴である3D Vision機能について見て行こう。3D Visionとは、NVIDIAが開発したリアルタイム3D映像化技術で、液晶シャッターを用いた対応メガネをかけることにより、立体感のある映像が見えるようになるというものだ(3D Visionに対応するメガネをかけていないと、ディスプレイに映し出される映像は単に2重になって見える)。また、右目用と左目用の画像を交互に表示させるため、片眼で60Hz、両目で合わせて120Hzのリフレッシュレートが必要になる(いわゆる倍速駆動)。

 この3D映像化技術は、すでに家電の3D対応テレビで実現されているが、3D対応のテレビは高価でおいそれとは手が出せないし、BDタイトルの再生には、BDタイトル対応のプレーヤーかレコーダー、またはPlayStation 3が必要になる。

 これに対して評価機では、倍速駆動のディスプレイと3D Vision対応メガネがパッケージになっており、手軽に3D映像を楽しむことができる。難しいセットアップは不要で、3D Visionキットに含まれるIRコントローラーを接続するだけの手軽さだ。あとは、NVIDIAコントロールパネルから、立体にしたときの奥行き感の深度を設定するくらいで、対応しているタイトルであれば、自動的に3D Vision設定が有効になり、液晶シャッター付きの専用メガネを通して見ると、液晶ディスプレイに奥行きが加わったように見える。人によってはモノが飛び出して来るようにも見えるようだが、筆者には液晶ディスプレイの手前側にモノが出てくる感じはしなかった。ただ、確かに3Dメガネを通して見ると奥行き感のある映像になっているから不思議だ。

NVIDIAコントロールパネルから3D Visionの設定を呼び出し、3Dメガネ(ステレオスコピック3D)の設定や調整を行うことができる。ここにある「テストアプリケーションの起動」をクリックするとメガネをかけたときの設定を行うためのアプリケーションが起動できる(画面=左)。対応メガネをかけていないとこのように2重になったり色がバラけて見えるが、メガネをかけることで、この映像が3D画像になって見える(画面=右)

 ちなみにいつも実行しているゲーム系ベンチマークでは、FINAL FANTASY XI Official Benchmark 3では3D Visionが有効にならず、有効になったのは、LOST PLANET体験版&ベンチマークDirectX 10版(32ビット)、THE LAST REMNAN体験版&ベンチマークに加えて、FINAL FANTASY X? Official BenchmarkのLow設定であった。こうした3Dゲームの対応状況は、NVIDIAのサイトにアップされているので参考にするといいだろう。

 現状のDirectX 9や10ベースのゲームだけをプレイするというのであれば、マシンパフォーマンス的にも問題はないだろう。現状で非対応の状況であったとしても3D Vision対応パッチが登場し、それを適用することで最適化される可能性もある。ただ、DirectX11ベースになるとGPU自体が非対応なので、これから登場してくるゲームなどへの対応は未知数だ(むしろ3D Visionには対応できないと考えたほうが無難だろうかもしれない)。

ゲーム系ベンチマークテストで性能をチェック

Windows 7のエクスペリエンスインデックス。グラフィックスとゲーム用グラフィックスは、GeForce GTS 360Mを搭載するわりに、ともに6.8と意外と伸びていない印象を受ける。HDDのスコアは5.8で十分だが、予算があるならHDDをSSDに換装したいところだ

 手軽に3D映像を楽しむことが可能であることは分かってもらえたと思うが、肝心のノートPCとしてのシステム性能も気になる部分だ。そこでいつものように専用ベンチマークソフトとゲーム系ベンチマークソフトで性能をチェックした。

 まずはWindows 7のエクスペリエンスインデックスだ。これを見ると、CPUとメモリーは7を超えており、十分な性能であることが分かる。思ったよりも伸びていないのがグラフィックスとゲーム用グラフィックスで、ともに6.8と7を切ってしまった。HDDのスコアは5.8と、SATAのHDDであることを考えると十分な結果だ。もちろん、起動ドライブをSSDに換装するだけで7超えは余裕と思われる。

 次はおなじみのベンチマークテストだ。計測したのは、PCMark05、PCMark Vantage、3DMark06、3DMarkVantageで、3Dゲーム系ベンチマークはFINAL FANTASY XI Official Benchmark 3、LOST PLANET、THE LAST REMNANT、そして負荷が高いと言われるFINAL FANTASY XIV Official Benchmarkだ。なお、ベンチマークソフトの中には、1280×1024表示ができないと実行できないものもあるため、23型ワイドのフルHD対応液晶ディスプレイに接続し、標準では1280×1024ドットで計測している。また、3Dゲーム系のベンチマークでは、設定できる場合のみ1280×1024ドット、1366×768ドット、1920×1080ドットのそれぞれの解像度で計測している。ちなみに、評価に用いた外付けの液晶ディスプレイは3D Vision非対応なので、これを有効にせずに計測している点に注意してほしい。またFINAL FANTASY XIV Official Benchmarkに関しては、LOWは内蔵ディスプレイ、HIGHは外部ディスプレイという変則的な方法で実行している。

PCMark05(画面=左)とPCMarkVantage(画面=右)の結果

3DMark06(画面=左)と3DMarkVantage(画面=右)の結果

FINAL FANTASY XI Official Benchmark 3(画面=左)とFINAL FANTASY XIV Official Benchmark(画面=右)の結果

LOST PLANET(画面=左)とTHE LAST REMNANT(画面=右)の結果

 結果はグラフの通りだ。3DMarkVantageやFINAL FANTASY XIV Official Benchmarkといったベンチマークでは、スコアが落ち込んでしまっているが、DirectX 9および10ベース以前のゲームは、十分にプレイできる性能を持っていることが分かる。

 3D Visionにこだわらないのであれば、グラフィックスにATI Mobility Radeon HD 5870、液晶ディスプレイに60Hz駆動のフルHD液晶を組み合わせたオーソドックなゲーミングノートPCのほうが、今後登場してくる3Dゲームにはある程度対応できそうだが、本機の魅力はなんといっても、昨今注目されている3Dコンテンツにワンパッケージで対応できる点にある。価格も17万4800円と、3D対応テレビやBDレコーダーをそろえるのに比べれば十分に安価であり、「PCでいち早く3D体験を始めたい」という人には検討する価値がありそうだ。

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