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» 2011年09月02日 17時00分 公開

第2回 「5GHz帯」の速度チェック+「テレビを無線LAN対応」にする方法「5GHz帯無線LANルータ」導入のススメ(3/3 ページ)

[坪山博貴(撮影:矢野渉),ITmedia]
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AV機器を「無線LAN化」するには

photo 有線LAN端子のみを搭載するネットワーク対応テレビに、イーサネットコンバータ(写真はWL300NE-AG)を接続した例。LANケーブルでイーサネットコンバータに接続するだけでテレビやレコーダーが無線LAN対応になる

 テレビやレコーダーといった家庭用AV機器のインターネット/LAN対応は、今や標準的になりつつある。もともとデジタル放送は番組に視聴者など参加が可能な双方向通信も特徴の1つとされ、インターネット経由の映像配信サービスや、リビングルームのテレビで録画した番組を別の部屋にあるテレビで再生する──といった家庭内LANを軸にしたテレビの新たな楽しみ方も生まれている。

 ただ、そんなネットワーク対応機能を使っていないユーザーも多いという。それは、テレビは番組の視聴と録画だけで十分という層はさておいて、搭載するテレビのLAN機能が有線接続のみなので、したくてもできなかったのが実情ではないだろうか。例えば、1階リビングルームにあるメインのテレビとブロードバンドルータ、そして階上のプライベートルームにあるテレビを有線LANケーブルで接続するにはなかなか無理がある。

 これはPCのように無線接続できればそれはすぐ解決する。これまでの有線LAN搭載テレビを簡単に“無線LAN化”する周辺機器として「イーサネットコンバータ」というものが存在する。イーサネットコンバータは有線LANを無線LANに変換する機能を持ち、テレビやBlu-rayレコーダーはもちろん、ネットワーク接続機能を持つ家庭用ゲーム機などもまとめて無線LAN対応にできてしまう。(※初出時、一部正しくない記述がありましたので上記の通り修正いたします)


photophoto AtermWR8600NとWL300NE-AGの背面端子。イーサネットコンバータ機能用のLAN端子は2つ(写真=左)、LAN-WH450N/GRとLAN-HGW300/CVの背面端子。イーサネットコンバータ機能用のLAN端子は3つ(写真=右)
photophotophoto WN-AG300EAの背面端子。イーサネットコンバータ機能用のLAN端子は2つ(写真=左)、WZR-HP-AG300H/VとWLAE-AG300Nの背面端子。イーサネットコンバータ機能用のLAN端子は2つ(写真=中央)、<参考>WLR300NNHの背面端子(写真=右)

 昨今の家庭用AV機器には無線LANアダプタをメーカーオプションとして用意するモデルも増えているが、イーサネットコンバータは複数個のLAN端子を備えるので、1台で複数台のAV機器を「まとめて無線LAN化できてしまう」のが意外にお得なポイントだ。そして、先に述べた安定した通信性能を特徴とする「5GHz帯」に、今回取り上げたNECアクセステクニカ「WL300NE-AG」、ロジテック「LAN-HGW300/CV」、アイ・オー・データ機器「WN-AG300EA」、バッファロー「WLAE-AG300N」はもちろん対応する。

 導入も、多くのユーザーが迷うことなくできるよう工夫されている。例えば、NECアクセステクニカのAtermWR8600N+イーサネットコンバータ“WL300NE-AG”セットパッケージ「PA-WR8600N-HP/E」は、箱出しですぐ使えるよう5GHz帯で、かつストリーミング映像や音声を効率よく伝送するQoS制御のための規格“WMM”に準拠した「TVモード」の無線LAN設定済みで出荷されている。ルータ本体をこれまでの製品と差し替えて設置し、WL300NE-AGをテレビの近くに置いてLANケーブルで接続するだけでテレビの無線LAN化が完了するわけだ。

photo 参考テストとして、無線LANルータ+イーサネットコンバータ(今回はPCに接続)で5GHz帯/2.4GHzそれぞれの通信速度も比較した。5GHz帯の地点C/Dの値は、離れた部屋にあるテレビと接続するシーンでの参考値にしてほしい
※なお、地点DでのWN-AG300EAは、無線LANのリンクはするもののファイルコピー中に無線LANが切断されてしまい、残念ながら今回は計測結果が得られなかった。Webアクセス程度ならばストレスのない通信速度は確保されていたので、製品版であれば大きめのファイルコピー中に無線が途切れるといったことも解消されるのではと思う

 また、WL300NE-AGのほかに、LAN-HGW300/CV、WN-AG300EA-S、WLAE-AG300N/V2は、単体購入して既存の無線LANルータ環境に追加することも可能だ。WN-AG300EA-SやWLAE-AG300N/V2は、同じイーサネットコンバータを2つセットにしたパッケージで、どちらかを親機として有線LANルータと接続/他方を子機としてテレビと接続、あるいはリビングルームとプライベートルームのそれぞれのAV機器と接続して手軽に無線LAN化できる。

 そして、イーサネットコンバータのみを単体購入した場合も、NECアクセステクニカ製品は「らくらく無線スタート」、バッファロー製品であれば「AOSS」、これら2社以外の製品は「WPS」といった簡単無線LAN設定機能により、接続の設定はボタン操作だけで行えるようになっている。



 以上、改めて検証すると「5GHz帯」は、“より高速”を望むPCユーザーのほかに、家庭内の離れた場所へ設置しつつ、それでも安定して通信できる点で家庭用テレビを中心とするAV機器用にも非常に適していることが分かる。

 手っ取り早く「PCもテレビも含めて5GHz帯」の環境にするなら、(5GHz帯対応の無線LANモジュール搭載PCと)5GHz帯/2.4GHz帯対応の無線LANルータ+イーサネットコンバータのセットパッケージを選択すると簡単だ。一方ルータはそのまま「テレビだけ5GHz帯」にするならイーサネットコンバータのみ購入するのもよいだろう。

 次回は、5GHz帯対応(だけの機能ではないが)最新無線LANルータを導入すると便利に活用できるようになる「リモートアクセス」機能を実践してみよう。




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