第4回 最新ルータで実現する、カンタン解決「リモートアクセス」入門(後編)「5GHz帯無線LANルータ」導入のススメ(1/3 ページ)

» 2011年09月20日 14時00分 公開
[坪山博貴,ITmedia]
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最新ルータで便利になる、2011年度版「リモートアクセス」の活用シーン

photo NECアクセステクニカ「AtermWR8600N」

 昨今、スマートフォンユーザーが急増している。単体で通信機能を内蔵し、ニーズに応じた多彩なアプリケーションで機能を拡充できること、そして高画素カメラや音楽再生機能、GPS、各種センサーなど、携帯性はもちろん、機能でもノートPCを上回る使い勝手が得られる部分もある。最新ルータの導入と「リモートアクセス」機能を利用することで、昨今は特にスマートフォンやタブレットといったスマートデバイスと連携する便利な利用シーンが生まれている。

 というわけで今回は、最新ルータとスマートフォン向けアプリケーションを組み合わせた「リモートアクセス」の活用シーンを、NECアクセステクニカ「AtermWR8600N」を例にして実践してみよう。

 AtermWR8600Nと連携できるスマートフォンアプリには、まず「PicupShare for Aterm」(iPhone版/Android版 ともに無料)が存在する。(出先のPCやスマートフォンなどの)Webブラウザでファイル共有が行えるAtermシリーズに対応しており、ルータ本体のUSBポートに接続したUSBストレージ(外付けHDDやUSBメモリ)へスマートフォンで撮影した写真をその場でそのまま転送できる機能を備えている。ルータ本体に接続したストレージ領域には、自宅にあるPCからNAS(ネットワークドライブ)としてアクセスできるため、転送した写真には当然だが自宅のPCからでも直接アクセスが可能だ。

 PicupShare for Atermを使う前準備は、ルータ側でホームIPロケーション(かダイナミックDNS)を利用できるようにし(こちらは、前回の導入方法を参照)、外部ストレージへのアクセス設定を有効にするだけ。あとはiOS版かAndroid版のいずれか、それぞれのスマートフォンでアプリケーションをダウンロードし、ホームIPロケーションのアクセス名とWebアクセス用のIDとパスワードを設定すれば完了だ。

photophotophoto iPhone版「PicupShare for Aterm」。アプリケーションからカメラを起動すれば、自宅に設置してあるAtermWM8600Nに接続されたUSBストレージへ、直接写真データをアップロードできる。Android版もほぼ同じ機能、使い勝手となっている。送信先として設定できるAtermシリーズは最大5台まで登録可能。写真サイズは1200×1600ドットか600×800ドットより選択する(縮小なし/実サイズで転送できる設定もほしいが、実サイズだとデータサイズが大きくなりアップロードに時間がかかってしまうデメリットはある)。画面=右が設定メニューだ。基本的にはホームIPロケーション名(14文字+.home-ip.aterm.jp、あるいはDDNSのドメイン名)とユーザー名、パスワードを設定すればよい(ポート番号をルータ側で初期設定値より変更している場合は、そちらに合わせて設定する)

 撮影は「Camera」メニューから。撮影後、保存・転送先のフォルダ(ルータに接続したストレージ)を選択すると、自動的に自宅へ撮った写真が送信されるという流れだ。もちろん、まずはスマートフォン本体に保存し、あとでまとめて選択転送する使い方もOK。旅先などで写真を取りため、スマートフォンのストレージ容量(撮影可能枚数)が乏しくなってきたら移動中などにぱぱっと自宅へデータを転送して、空き容量を増やすといった活用例もアリだろう。

photophotophoto 写真を撮影して「保存」、あとは保存・転送先のフォルダを選択すれば、自宅のルータ(に接続したストレージなど)へアップロードされる
photophotophoto 本体に保存した写真は、スマートフォンのデータ保存場所(カメラロールなど)から選び、保存先のフォルダ(自宅のストレージ)へ「張り付ける」ことでアップロードできる

PicupShare for Aterm



 バッファローも同社NAS向けのアプリケーションとして「WebAccess i」(iPhone版)、「WebAccess A」(android版)を提供している。上記の例と似た方法で、WZR-HP-AG300HのダイナミックDNS機能を活用したデータの直接アップロードが行える。


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