
新しい4Kブラビアに採用されたトリルミナス(Triluminos)技術の展示(左)。「4K Media Player」。Blu-ray Discの再生に加え、内蔵ストレージにコンテンツを保存してメディアサーバ的に利用できるという(右)4K以外のテレビ関連展示で目をひいたのが、「Google TV」。バージョン2.0となり、形状としてはTVからは独立したセットトップボックス(STB)型の製品が展示されていた。Google TVに関しては間もなくバージョンアップが予告されているが、基本的な機能に大きな変化はなく、メーカー間の差異もコントローラの形状がわずかに異なるくらいで本体もかなり似通っている。“ユーザーインタフェースが複雑”、“動作が不安定”といった問題は展示物をちょっと触れた程度でも感じられたものの、初代Google TVに比べればかなりこなれたレベルにまで改良された印象だ。
一方、パナソニックブースでは正面ステージ横に56V型4K有機ELディスプレイが展示されているのみ。北米向けのSmart VIERA新製品はあったものの、展示のメインはB to Bソリューションとなっていた。これは、CESのオープニングキーノートを飾った津賀一宏社長の講演内容に沿ったものだ。「テレビだけの会社ではない」ことは伝わったと思うが、一般来場者は少し残念だったかもしれない。
4K関連の展示としては、プロフェッショナル向けに20インチの「4K Tablet」が紹介された。これはIntelのCore i5-3427U vProを搭載したWindowsタブレットで、デモマシンではWindows 8が動作していた。
約2.4キロという重量を考えれば、気軽に持ち運べるような製品ではないが、4K解像度を利用してセールスマンが商品のデモストレーションを行ったり、エンジニアやプロカメラマンが設計図や撮影した写真をその場で確認したりといった用途を想定しているという。あくまでプロトタイプの参考展示ということだが、4Kパネルの活用例ということで、産業用でのハイエンド需要を開拓しようという意気込みが感じられる。
実際に触ってみたところ、GeForceのディスクリートGPUを搭載していることもあり、4K解像度でありながらWindowsは快適に動作していた。画像も非常に美しく、Photoshopでレタッチを行う際に表示した写真映像は、実際に紙に写真を出力したものと区別がつかないほどきめの細かい。従来はなかったタブレットの用途が生まれる可能性も感じさせた。
日本メーカー以外では、Samsung(サムスン)やLGといった韓国メーカーのほか、中国メーカーのHisenseブースで4Kテレビが展示されていたが、やはり日本メーカー(とくに東芝とソニー)と比較すると、4Kテレビに関する展示スペースと内容は大きく違っていた。日本メーカーが先行していること、4Kにかける意気込みが違うという印象を強く受けた。
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