デジタル・エンターテイメント・グループ・ジャパン(以下、DEGジャパン)は2月13日、に発売されたBlu-ray Discソフトの中で、その特長を生かした作品を表彰する「第6回DEGジャパン・アワード/ブルーレイ大賞」の授賞式を開催した。グランプリに輝いたのは、昨年の「ヒューゴの不思議な冒険」に続き、Blu-ray 3D作品だった。
DEGジャパンは、映像機器メーカーや映像ソフトメーカーなど38社が加盟するデジタルコンテンツの普及促進団体。「ブルーレイ大賞」は、BDの普及活動の一環として始められたもので、過去1年間に発売されたBlu-ray Discタイトルの中から、高画質、高音質、インタラクティブ性といった“BDならでは”の特長を生かした作品を表彰するアワードだ。
6回目となる今回は、テレビアニメやオリジナルアニメのBDが人気を博している状況を踏まえ、「ベスト高画質賞」の「アニメ部門」において、従来の「洋画」「邦画」のほか、「TV・その他」というカテゴリーを新設した。またBlu-ray Discの魅力を伝える“アンバサダー”には、昨年からの竹中直人さんに加え、女優の吉本実優さんが新たに就任。授賞式に出席した吉本さんは、「BDにはたくさん感動させてもらっているので、アンバサダーに就任できてうれしい。私のような若い方にもBDの魅力を伝えていきたい」とあいさつした。
賞/部門 | 受賞作品 | 発売元 |
---|---|---|
ベスト高画質賞・アニメ部門(洋画) | クルードさんちのはじめての冒険 2枚組ブルーレイ&DVD | 20世紀 フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン |
ベスト高画質賞・アニメ部門(邦画) | 009 RE:CYBORG | バップ |
ベスト高画質賞・アニメ部門(TV・その他) | スノーマンとスノードッグ | NHKエンタープライズ |
ベスト高画質賞・映画部門(洋画) | 「ザ・マスター Blu-ray」 | 東宝 |
ベスト高画質賞・映画部門(邦画) | 「許されざる者」 | ワーナー エンターテイメント ジャパン |
ベスト高画質賞・TVドラマ部門 | 初回限定生産 ゲーム・オブ・スローンズ 第一章:七王国戦記 ブルーレイ コンプリート・ボックス | ワーナー エンターテイメント ジャパン |
ベスト高画質賞・企画映像部門 | NHKスペシャル 世界初撮影!深海の超巨大イカ | NHKエンタープライズ |
ベスト高音質賞・音楽部門(クラシック) | アントン・ブルックナー:交響曲第4.7.8番 ケント・ナガノ指揮・バイエルン国立管弦楽 | キングインターナショナル |
ベスト高音質賞・音楽部門(ポップス他) | Before Meteor FINAL FANTASY XIV Original Soundtrack(映像付きサントラ/Blu-ray Disc Music) | スクウェア・エニックス |
ベスト高音質賞・映像部門 | 007/スカイフォール 2枚組ブルーレイ&DVD | 20世紀 フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン |
ベストレストア/名作リバイバル賞 | シンドラーのリスト 制作20周年アニバーサリー・エディション | NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン合同会社 |
ベストインタラクティビティ賞 | プロメテウス 4枚組コレクターズ・エディション | 20世紀 フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン |
ベストBlu-ray 3D賞 | ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日 4枚組コレクターズ・エディション(特製ブックレット付) | 20世紀 フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン |
ユーザー大賞 | ももクロ 秋の二大祭り「男祭り+女祭り2012」 | キングレコード |
審査員特別賞 | モンスターズ・ユニバーシティ MovieNEX | ウォルト・ディズニー・ジャパン |
グランプリ | ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日 4枚組コレクターズ・エディション(特製ブックレット付) | 20世紀 フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン |
グランプリに輝いたのは、「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日 4枚組コレクターズ・エディション(特製ブックレット付)」。去年の「ヒューゴの不思議な冒険」に続き、Blu-ray 3D作品が2年連続してグランプリを獲得した。審査委員長の麻倉怜士氏は、「フレームを飛び越えるような3D効果は革新的。高画質賞をとってもおかしくない画質で、ストーリーも面白い。さらに『特製ブックレット』が付属するなど、パッケージにもこだわりがある。トータルな意味で2013年を代表するナンバーワンソフト」と評価した。
ただし、家庭用3Dテレビが盛り上がりに欠けている現状では、Blu-ray 3Dのユーザーもなかなか広がらない。このためグランプリ受賞者の20世紀フォックスが、同席した家電メーカー関係者に向けて「もっと3Dテレビを盛り上げてほしい」と要望する場面もあった。さらには「現在、Blu-ray 3Dはレンタルしていないが、レンタルショップにBlu-ray 3Dを並べることを提案したい」(同社)と新たな展開を期待させるコメントも。もちろん、「レンタルで気に入ったらパッケージを購入してください」と付け加えることも忘れなかった。
総評で麻倉氏は、3D作品の現状に触れ、「劇場用映画では、良い形で3D作品が作られている。物語に合った3D効果、3Dあっての物語という境地に至った」と解説。「2年連続の受賞は、示唆するところが大きいと思う」(同氏)とした。
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