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「PS VR」の供給は4月までに改善される?

» 2017年02月27日 21時27分 公開
[芹澤隆徳ITmedia]

 ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)の社長兼グローバルCEO、アンドリュー・ハウス氏は、米The New York Times紙とのインタビュー「PlayStation VR」(以下、PS VR)の供給に触れ、「4月までには改善できる」と話しました。

「PlayStation VR」(以下、PS VR)

 PS VRは、全世界で5340万台を販売している家庭用ゲーム機「PlayStation 4」向けのVR(バーチャルリアリティ)システム。現在、全世界64の国と地域で販売しており、2月19日の時点で世界累計販売台数が91万5000台に達しました。VRという新しい市場を切り拓く商品として期待されていますが、まだPS4ユーザーのわずか1.7%しか購入できていない計算になります。

米The New York Times紙のインタビュー

 日本でも2016年10月に発売されたはずですが、店頭に積まれている姿を見ることはまずありません。現在はソニーの直販サイト「ソニーストア」と家電量販店ルートという2つの流通ルートがあり、基本的に予約は受け付けていません。量販店の売り出し時には先着順あるいは抽選で購入者が決まります。

 ソニーストアの場合は、一定の在庫が確保できるとサイト上で事前告知を行い、予告した時間に受付を開始、数量に達すると終了します。今のところ月に1回のペースで販売を行っていて、直近では2月25日(土)の朝に売り出し、すぐに売り切れてしまいました。購入できなかった人にとってさらに残念なのは、“いつか分からない次の告知を待つ”という先の見えない状況。発売直後ならまだしも、「4カ月も経っているのに」と感じても仕方ありません。

ソニーストアの販売情報(2月27日時点)

 もちろんSIEは増産に取り組んでいます。広報担当者は、「日本をはじめ、さまざまな国で品不足になっています。(増産の規模や時期について)はっきりと申し上げることはできませんが、1台でも多くの商品をお届けできるよう努力しています」と話していました。

 そして冒頭のインタビューでハウス氏が示した増産に向けた意思表示です。日本での品不足がどの程度改善されるかは分かりませんが、同時にハウス氏は「秋までのどこかのタイミングでラテンアメリカでも発売します」と販売地域の拡大にも意欲を示しました。現状のままで販売地域を拡大するとさらに大変ですから、このコメントは増産体制の構築に自信を持っていることの現れと受け取って良いのではないでしょうか。

 PS VRが欲しいのに購入できていない皆さん。期待して春を待ちましょう。

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