写真で見る「S42HW」:キーで何ができる? CPUやバッテリーは?
一見するとシンプルなストレート型端末という印象を受けるイー・モバイルの「S42HW」は、Android 2.3を搭載したスマートフォン。キー操作で何ができるのか。また、スマートフォンとしての性能はどうか。
Huawei製の「S42HW」は、ダイヤルキー型のキーボーボードを搭載したAndroid端末。2011年夏モデルではスライド型の「AQUOS PHONE IS11SH」(au向けシャープ製)と、折りたたみ型の「AQUOS PHONE THE HYBRID 007SH」(ソフトバンク向けシャープ製)が同じくダイヤルキーを搭載したAndroidスマートフォンとして話題を集めている中、イー・モバイルからも同タイプのモデルが登場した。OSはAndroid 2.3を採用。発売は「夏の後半を予定している」(イー・モバイル)とのことで、8月以降が予想される。
ボディサイズは約51(幅)×133(高さ)×10.45(厚さ※最厚部11.5)ミリ。画面サイズが3インチと小さいこともあり、片手での操作に適したスリムなボディを実現している。約114グラムという重さも、スマートフォンの中では軽い方だ。ディスプレイの解像度は、イー・モバイル端末での中では比較的高いワイドVGA(480×800ピクセル)。チップセットはQualcommの「MSM7227T」(800MHz)で、同時発表された「Pocket WiFi SII(S41HW)」の「MSM7227」(600MHz)よりもクロック数が高い。これは「S42HWの画面はPocket WiFi SIIのHVGA(480×320ピクセル)よりも解像度が高いため」(イー・モバイル)だという。ちなみに、MSM7227Tの「T」は「Turbo(ターボ)」を意味する。バッテリー容量は1100mAh。
対応周波数は、W-CDMAが1700MHz/2100MHz、GSMが900MHz/1800MHz/1900MHz。SIMロックはかけられておらず、他社(ドコモやソフトバンク)のSIMカードを挿入して通信することもできる。通信速度は下り最大7.2Mbps/上り最大5.8Mbpsで、最大5台のテザリングもサポートする。メモリはROMとRAMいずれも512Mバイト。赤外線通信(IrDA)にも対応しており、アドレス帳データを送受信できる。画像や動画など他のデータも送受信できるかは「未定」。
S42HWの大きな特徴であるキーボードは、十字キーと4つのソフトキー、発話/終話/クリアキーとダイヤルキーで構成されている。十字キーではカーソル移動やスクロール、決定操作などができる。これまでのケータイと同じように、発話キーで応答し、終話キーで通話を終了できるので、初めてスマートフォンを使う人でも違和感なく通話ができるだろう。発話と終話キーの間にあるクリア([C/マナー])キーは、文字を削除するときやマナーモードの切り替え時に利用する。前の画面に戻るときに使うクリアキーは、ディスプレイ下の矢印キーが該当する。
十字キーの左右にあるソフトキーにはメール、アドレス帳、ブラウザ、メニュー(テザリング)用のキーが割り当てられている。アドレス帳キーを長押しすると発着信履歴が表示される。メニューキーは短押しでアプリ一覧が表れ、長押しでテザリングのオンとオフを切り替えられる。キーのワンタッチでテザリングを利用できるため、Pocket WiFi S/Pocket WiFi SIIで利用できるテザリングのウィジェットは用意されていない。「~@emnet.ne.jp」のアドレスを使えるEMnetメールにも対応しており、メールキーから呼び出せる。
ディスプレイ下には、先述のクリアキーのほか、検索、ホーム、MENUキー(いずれもセンサーキー)が搭載されている。タッチパネルももちろん使えるので、文字はキーで入力し、変換候補はタッチで選ぶなど、シーンに応じてキー操作とタッチ操作を使い分けたい。タッチパネルはマルチタッチにも対応。日本語入力ソフトは富士ソフトの「FSKAREN」を採用している。
これまで、日本で発売されたHuawei端末はグローバル製品がベースのものが多かったが、S42HWは日本向けにカスタマイズされた純粋な“日本発”モデル(ちなみに、タブレットの「A01HW」も日本向けモデル)。Huaweiは2010年4月、日本に端末のR&D(研究開発)センターを設立し、日本向け製品の開発にも注力してきたが、S42HWで1つの形が出来上がったといえる。キーボードの搭載はもちろん、赤外線通信も利用できるなど、イー・モバイルとHuaweiが日本のスマートフォン市場を開拓していこうという意気込みが感じられる。今夏の発売を待ちたい。
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