写真で見る「V602SH」

» 2004年07月06日 01時33分 公開
[斎藤健二,ITmedia]

 世界初の光学2倍ズーム付きカメラを備えたシャープ製ボーダフォン端末「V602SH」が発売になった。大きな特徴として、202万画素カメラのほかに2軸回転ヒンジを用いた「Swivel Style」(スウィーベル スタイル)が挙げられる。

 外観を中心にV602SHを見ていこう。

通常の折りたたみヒンジに加え、液晶面が時計回りに180度回転する

2.5Gのハイエンド

 まずは機能を簡単にまとめておきたい。秋に3Gへの本格移行を宣言しているボーダフォンだが、V602SHは2.5G。下り28.8Kbpsのパケット通信に対応した、2.5Gのハイエンドモデルだ(5月12日の記事参照)。

 各種機能は3Gに匹敵する。「着うた」をはじめ、高速グラフィックスアクセラレータ搭載を前提とした「256K Vアプリ Ver.2」などに対応した。

 端末固有の主な機能は以下の通りだ。

  • 202万画素光学2倍ズーム、オートフォーカス付きCCDカメラ
  • MP3再生可能なミュージックプレーヤー
  • 赤外線通信機能
  • バーコード読み取り機能
  • 電子ブック閲覧機能
  • テレビへの静止画/動画出力機能
  • ボイスレコーダ機能
  • お天気アイコン対応
  • ムービー写メール対応

 液晶は2.4インチ・26万色・QVGA対応と最高クラス。ただし134グラムと、ハイエンドでも110グラム台が多いボーダフォン端末の中では重量級だ。

液晶を外側にしたビューアポジション

 ドコモ端末では採用例の多い2軸回転ヒンジ構造だが、ボーダフォン向けではV602SHが初めて。液晶を反転させて外側に向けた状態は「ビューアポジション」と呼ばれ、いくつかの用途に使えるようになっている。

 第1の使い方はカメラ撮影だ。2.4インチの大型メイン液晶をファインダーとして写真撮影が可能。ただしグリップの仕方には最初とまどうかもしれない。

左側にはカメラが付いており、右側面にシャッターボタン。自然と右側を持つことになるのだが、液晶が右側に寄っているためグリップしにくい。左は親指と中指で前後から挟みこんでみた。右は中指と親指で上下に挟んでみた。どちらにしても片手でのグリップは安定しない
カメラの周りに撮影補助ライトとサブ液晶、スピーカーが配置されている。サブ液晶には電池残量と電波強度、現在時刻が表示されている。STNのモノクロタイプだが、バックライトが明るくコントラストも強いため非常に見やすい

 ビューアポジションでは、側面のシャトルキーを使って、メール/画像/ボーダフォンライブの閲覧などが可能。側面には[クリアキー][決定キー][上下キー]に対応するボタンが並んでいる。

 他社の液晶反転型と少々違うのは液晶表示の上下だ。V602SHはビューアポジションでもヒンジ部が下となる。つまり、本体を持って液晶を開け、液晶を回転させて、再び折りたたむと、画面が上下逆転してしまう。

画面の向きに注意

 ちなみにビューアポジションでも通話は可能だ。メニューをたどって電話をかけることも受けることもできる。受話スピーカーはオープン時と同じものを使い、マイクは本体側のヒンジ近くに設けられている。内側にマイクが隠れる形になるが感度の違いは感じない。

 ちなみにアンテナは液晶背面部に内蔵されている。上の写真でボーダフォンのスピーチマークのあたりに普段使うアンテナが、ビューアポジション時に使うアンテナは先端の部分に組み込まれている。

 ビューアポジションでも一通りのことはできるようになっているが、マニュアルには「ビューアポジションのまま携帯しないでください。ディスプレイを破損する恐れがあります」とも記載されている。

こうして見るとまさにコンパクトカメラ。赤外線ポートとストラップホールはヒンジ部に配置。外部メモリであるSDカードのフタには、ゴムではなくプラスチックを使っていて高級感がある。ただしSDカードは同梱されず、ダミーカードがささっているので、注意したい
先代となる「V601SH」(左)、ドコモ向けの「SH900i」(右)とV602SH(中)を並べてみた。ダイアルキーの配置はV601SHを継承。ただしキーデザインは「V301SH」に似た雰囲気だ

 各社の2軸回転ヒンジ構造に比べると、V602SHは剛性が高い印象を受けた。横回転時は、回し始めと回し終わりに少々力がいるようになっており、誤動作が少ない。

 端末開閉時のクリック音が非常に小さいのも印象的だ。ヒンジ動作に伴って効果音が鳴るといったこともなく、3色のボディカラーとも、シックに抑えた色遣いをしており高級感を意識したように思える。

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