CCDからCMOSへ〜変わる携帯カメラ(3/3 ページ)

» 2004年08月05日 17時31分 公開
[斎藤健二,ITmedia]
前のページへ 1|2|3       

CMOSセンサー、画素数アップの可能性

 もう1つ、CMOSの弱点は画素数アップ競争でCCDに遅れをとりがちだったことだ。CCDでもCMOSでも画素数を増やすこと自体は難しくないが、携帯電話に入れることを考えるとサイズを小さくすることが求められる。センサーが大きくなると光学モジュールのサイズも大きくなり、モジュールが厚くなってしまうからだ。

素子サイズ 画素数 端末例
1/1.8インチ 320万画素 A5406CA
1/2.7インチ 204万画素 F506i
1/3.15インチ 195万画素 P900iV
1/3.6インチ 128万画素 P900i
1/4インチ 100万画素 SH505i
各端末が搭載したCCDの撮像素子サイズの例。CCDでは既に1/2.7インチで202万画素、1/3.15インチで195万画素といったデバイスが携帯に搭載されている

 撮像素子の大きさは、1画素のサイズ=セルサイズで決まる。従来CMOSのセルサイズは5.4μm程度で、微細化はCCDのほうが先行していた。東芝は、今回セルサイズを3.3μmセルまで小型化し、CCDとほぼ同等のセルサイズを実現。これによって1/3.3インチで130万画素が可能になり、メガピクセル携帯の土俵にCMOSも乗ってきたわけだ。

 「受光素子のサイズが小さくなるので感度そのものが下がり、ノイズの影響を受けやすい」(金子氏)

 では、今後の画素数競争ではどうか。「同じプロセスならば、CCDよりCMOSのほうがセルサイズの縮小は難しい。ただしCMOSロジックのプロセスが進めば、配線を細くすることができる。逆にCCDよりも微細化がしやすい」と金子氏。3.3ミクロンプロセスを実現した今年がひとつの転換期と見る。

 CCDはプロセスが進んでも、転送デバイス部分の小型化が難しいため、セルサイズの縮小に制限がある。CMOSの場合は転送デバイスが必要ないため、プロセスの進化に従い相似的に小さくしていけるということだ。

 セルサイズ3.3μmならば、200万画素まで増やしても1/2.6インチサイズが可能。今後2.7μmまでの微細化のめどはたっており、「300万画素までは1/2.7インチサイズでいける」(金子氏)。

高電圧のCCD

 複数の電圧、高い電圧が必要。「CCDはコンデンサのお化けなのでドライバ回路に駆動能力が必要になる。CCDそのものは原理的には電力消費はしないが、それを動かすドライバで消費する。CMOSセンサーは電荷から電圧に変換すると、通常のロジックのプロセスで流れるので、そこでの消費電力の差は大きい」(金子氏)

 比較は難しい。ほとんどのCMOSセンサーはA/Dコンバータも含んでいるからだ。「センサー単体で比べれば(CCDの)10分の1といわれていた。全体のシステム構成が違ってきているので、今では5分の1ですよ、といった言い方をしている。周辺が含まれれるほど差は縮まってくる」

前のページへ 1|2|3       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年10月31日 更新
  1. 「iPhone Duo」は“我慢の連続” 歴代最重254g、Face IDなし……それでも満足できる人の条件が分かった (2026年10月30日)
  2. 若者が選ぶ流行語「チャッピー構文」ってなんだ? 「結論から言うね」なAIの口癖、実は人間のせいかもしれない (2026年10月30日)
  3. 楽天モバイル、1100万回線突破の背景に「通信品質向上」とOpensignalが分析 下り速度とカバレッジの課題は残る (2026年10月29日)
  4. LINEアプリ、旧バージョンと旧OSのサポート終了へ アップデートを呼びかけ (2026年10月29日)
  5. 東日本初の直営拠点「mineo 渋谷」が閉店 オプテージ広報に聞く閉店理由と今後のリアル接点 (2026年10月30日)
  6. ドコモSMTBネット銀行、「V NEOBANK」後継の「NEOBANK CASH」を2027年3月29日に提供開始 (2026年10月30日)
  7. 「arrows Alpha2(8GB+256GB)」、IIJへMNPで約3万円割引 11月4日まで【スマホお得情報】 (2026年10月29日)
  8. ミークのIoT SIMに楽天モバイル回線を追加、国内初の「4キャリア」対応 月額50円の「休止プラン」も (2026年10月29日)
  9. auが通信品質10部門で単独首位、追うソフトバンクは「小差」 5G SA利用率3.8%の課題も Opensignal調査 (2026年10月28日)
  10. KDDIのユーザー情報が漏えいか ライフネット生命への不正アクセスで判明 (2026年10月30日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー