2ちゃんの「良スレ」が電子書籍化されヒットするまで(3/3 ページ)

» 2004年08月30日 00時20分 公開
[杉浦正武,ITmedia]
前のページへ 1|2|3       

どこからでも書籍は生まれ得る

 野辺名氏は、本の売れる売れないは“どこで、どう売るか”にもよるのだと強調する。「文庫で売れなかったものが、コンビニに置いておくと売れたりする。ざら紙のマンガを、価格を落としてコンビニに置いたら成功した。あれなどいい例だ」。

 野辺名氏は、携帯でのダウンロード販売でも似た発想が求められると考えているようだ。ネット発のものが好評を博すなど、携帯のダウンロードでは携帯なりのラインアップがあるとの見方を示す。

 それでは、今後も多くの「ネット発コンテンツ」が電子書籍化されてヒットするのか。たとえば、今から数カ月ほど前にWeb上で大いに話題を集めた「電車男の物語」がある。電車内で女性と出会った男性が、2ちゃんねるで進捗状況を報告しながらついに恋愛を成就させるというストーリーだ。

 だが、この質問に中川氏は「そうそう、すべてのコンテンツが上手くいくものではない」とクギを刺す。

 「本当に面白いのか、一過性のものでなく、時間が経っても読まれ続けるのか。市場もまだまだ小さい」。バジリコとしても、ネット本にばかり注力するのでなく、“作家本”や“翻訳本”も含めトータルで作品を揃えていきたいと話す。

 とはいえ、電子書籍の市場が大きくなることは各方面で予想されていること。出版業界でも、「Deep Love『アユの物語』」という携帯発のダウンロードコンテンツが大ヒットして以来、この分野がビジネスになるとの意識が浸透しつつあるという。

 野辺名氏は、「関心は高まっている。これからも(ネットから)拾い上げていく動きはあるだろう」と話す。その上で野辺名氏は、ホームページを制作している人間は、著作権の処理についても関心をはらってほしいと要望する。

 あなたのホームページも、電子書籍になるかもしれないのだから――。

前のページへ 1|2|3       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年07月30日 更新
  1. 日本通信が新ブランド「blue mobile」を発表 ネオキャリアで自由な通信環境へ (2026年07月29日)
  2. 夏の暑さ対策グッズでよく見掛ける「ペルチェ素子」ってなんだ? 賢く使うための注意点も (2026年07月27日)
  3. 熊本地震の影響で通信障害が続く ドコモとKDDIはJAPANローミングを提供中、無料Wi-Fi「00000JAPAN」も開放 (2026年07月29日)
  4. 折りたたみスマホ「OPPO Find N6」を3カ月使って実感した“真価” 仕事とプライベートで大活躍 (2026年07月26日)
  5. 「ドコモの銀行」で何が変わる? ドコモFG廣井社長に聞く「通信×金融」の攻勢とグループ戦略 (2026年07月29日)
  6. 新しい「マイナアプリ」は8月25日から提供予定 「マイナポータル」アプリのアップデートとして (2026年07月28日)
  7. ドコモの銀行、アプリアイコンを選べるよう方針変更 「さまざまなご意見・ご要望を踏まえ」 (2026年07月30日)
  8. 日本通信、ドコモの音声網相互接続で設備工事や接続試験が完了 「ネオキャリア」に前進 (2026年07月27日)
  9. JR東日本「分かりにくい」新幹線券売機を改善へ なぜ、スマホではなく「駅での最短1分購入」を実現? (2026年07月04日)
  10. “スマホ疲れ”の若者が実践する「アテンション・デトックス」とは アプリの「離れられない設計」とどう付き合うか (2026年07月29日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー