京セラはau向け携帯「A1403K」のCMキャラクターに、音楽家の長渕剛さんを起用すると発表した。11月1日から全国一斉オンエアの予定。BGMにも、長渕さんが作詞作曲した「金色のライオン」が流れる。A1403Kは、27日から発売されるタマゴ型のデザインが特徴的な端末(10月26日の記事参照)。
京セラがうたう「The New Value Frontier」という企業理念と、「音楽業界の開拓者」である長渕剛さんのイメージが一致した。長渕さん本人も、京セラの企業姿勢と相いれるものがあったという。
「仕事は、人と人との出会いだと思っている。私も、稲盛名誉会長との素晴らしい出会いがあり……決して金銭先行型でなく、仏教的な理念に基づいた精神性が、京セラという企業のトップから末端まで流れていることに共感した」(長渕さん)
どちらかというと「こわもて」のイメージがある長渕さんだが、CMでは相当に爽やかなイメージ。会場でも時折笑顔を見せながら、携帯の利用法などをきさくに話した。
「(PCでの)Eメールもやるが、携帯メールは面白い。限られた文字数で、いかに自分の言葉を伝えるか……」と長渕氏。日頃から親交があり、今回のCM監督も務めた北村龍平氏ともメールを交わしているようだ。
「(北村氏からの)兄貴、元気か? オレは頑張ってるぜ、というメールに炎マークの絵文字がついていたりする。あるいは『つらい』というメールに涙マークを付けたり」。意外にも、絵文字を活用してコミュニケーションしていることが明かされた。
北村氏は、長渕さんから「ショートメールが16連発ぐらい入ったりする」と紹介。「おぉ長いな! と。こんな熱い(感情のこもった)メール、保存したいと思うのだが容量にも限りがあるので、この間メールを保存するためだけに携帯を替えました」(笑)。
撮影現場では、長渕さんは妥協を許さなかったと北村氏。「私はゴジラという100メートルの怪獣の映画を撮っているが(12月公開予定の『ゴジラ FINAL WARS』)、もっと恐いですね。(長渕さんとゴジラの)2大怪獣を相手に闘っているのは僕ぐらいのもの」(笑)。
長渕さんが疾走するシーンでも、「手を抜くことをしない。えらい勢いで走っちゃう」。疲れてしまう長渕さんに対し、それでも「兄貴、もうちょっと走ってくれ」とお願いするなど、互いに真剣勝負で撮影に取り組んだという。
長渕さんはまた、北村氏の情熱も相当なものだったと紹介。「夜中の3時ぐらいだったと思うんですが、(北村氏から)電話がかかってきて『完成した! 今から行くから』と。……いや、今から行くからってこっちは寝てたんだけど……」と苦笑。2人でコーヒーを飲みながら完成作品を視聴し、うわーやったー、ブラボーと口々に言い合う、そんな雰囲気だったと話した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.