ACCSとTOS、携帯の「モラル教育」を開始

» 2005年03月23日 21時35分 公開
[ITmedia]

 コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)とティー・オー・エス(TOS)は、携帯ユーザーを対象とした情報モラル教育を開始する。TOSの運営するサービス「魔法のiらんど」上に著作権教育コンテンツをオープンするなど、ユーザーのITリテラシーの向上を図ったキャンペーンを展開する。

 魔法のiらんどは、無料でホームページを作成できるコミュニティサービス。2005年2月末時点で携帯、PC合わせて390万の登録IDを抱える。サイトの中には「相手を不快にする暴力的な言葉」「露骨に性的な言葉」「著作権を侵害する画像」を含むものもあるため、TOSは開始当初から各サイトを巡回するセキュリティ組織「iPolice」を設置。ポリシーに合わないコンテンツを取り締まってきた。

 同社はこうした経験、および携帯を利用した犯罪行為が増えていることをふまえ、携帯ユーザーのマナー向上が重要であることを実感していた。この考えが、携帯サイト取り締まりの必要性を感じていたACCSの思惑と一致。携帯の「モラルを守った正しい使い方」を広めることで協調することになった。

 「携帯ユーザーに働きかけたほうが、(著作権問題を減らす道程として)早いかなと考えた」(ACCS)。具体的には、ACCSが回答するPCコンテンツ「著作権・プライバシー相談室 ASKACCS」から携帯に関連した質問を抜粋したコーナーを、魔法のiらんど内に設ける。

「説明すれば分かってもらえる」

 魔法のiらんどでは、2002年からエイベックス所属のアーティストの肖像権を侵害しているサイトがないかパトロールを実施している。違法な状態が認められるサイトには警告を行い、これに応じない場合に当該サイトを強制的に閉鎖しているが、この活動により最近では著作権侵害例も減ってきたという。

 「携帯ユーザーは若年層が多いが、彼らは柔軟。『これは悪いことだ』ときちんとコミュニケーションをとれば、分かってくれる」(TOS)

Photo TOSが公開した、著作権侵害パトロールレポート。最近では1カ月に10件未満の警告で済んでいるという

 今後も、ACCSと共に同様の取り組みを続ける。4月1日から6月末までサイト内でキャンペーンを展開し、著作権や肖像権の正しいありかたを訴えるという。

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