毎年、年末になると筆者の元には「子どもにスマートフォンを持たせようと思うんだけど(どうしたらいい?)」という相談が舞い込んでくる。実際、進級/進学や新生活のタイミングに合わせて子どもに携帯電話やスマホを買い与えたり、子ども用携帯電話からスマートフォンに買い替えたりする家庭も多いだろう。
振り返ると、筆者も娘が小学校に入学したタイミングで「キッズケータイ」を持たせて、新機種が出ると進級のタイミングで買い換えていた。そして中学校に進学するタイミングで、キッズケータイをスマホに買い換えた。周囲の保護者からは「最近は小学生でもスマホを持っていることが増えている」という話もよく聞く。
さて、年末から春にかけて、TVCMを中心に通信事業者のプロモーションは「学割」「18歳以下はお得」といった学生/若者向けのものに切り替わる。若年層向けの割引料金プランやキャンペーンを訴求するもので、周囲の状況やそうした宣伝効果から「そろそろ買うか(変えるか)」と考えるきっかけにもなる
ところで、今シーズンの「学割」について、携帯電話の販売スタッフはどう捉えているのだろうか。キャリアショップや家電量販店、併売店に勤務している複数人に聞いてみた。
過去、本連載でも学割の反響や内容について書いてきた。
。→“学割”がない2024年の春商戦、その影響は? 法令改正のあおりも
しかし、これらの記事を読めば分かるのだが、大手通信事業者は数年前からいわゆる「学割」をほとんど実施していない。その代わりに、一定年齢未満の利用者/契約者を対象とする専用プラン(または専用割引)を通年提供するスタイルが一般化した。
また、以前は「学割」利用者/契約者の保護者向けの割引プログラムもあったが、現在はプランを問わない家族向けの特典(割引)のみとなる。
「じゃあこのシーズンに意味がなくなったのか?」というと、そうでもない。ひとまず、販売スタッフに年末年始の様子を中心に聞いてみた。
来客として、子連れのお客さま、子どもの携帯電話の購入やプラン変更は、≪キャンペーンの有無に関係なく、年末くらいから増えてきます。「CMを見て」とか「そろそろ進級なので」とか、その理由はさまざまですが、時期/季節のイベントとしてだいたい≪年末から年度末(3月まで)に子どもの携帯電話について考える方が多い≪のは変わりありません。
子どもが複数いらっしゃるお客さまからは、「上の子の時はこういうキャンペーンあったよね」といった感じで、過去の大きな学割キャンペーンを受けたことがあるお客さまからは、現在の専用料金プランやキャンペーンを残念がる声が多いです。
年末になると「子どもの携帯電話」に冠する相談が増えてくるという傾向については変わりないようだ。ただし、かつての「学割」を知っている人から厳しい意見をもらうこともあるようだ。
こんな話もあった。
「学割」や年齢制限のある専用プランやキャンペーンについて、内容に納得いただけないと、多くのお客さまが「他社ならどうなのか?」を気にされるんですよね。子ども向けのケータイならまだしも、スマートフォンとなると本体代と通信料はそれなりになりますから、MNPのキャンペーンも併用できる他社を検討される方が増えるんです。
学割キャンペーンが以前に比べて弱いがゆえに、それが他社への流出につながるようだ。
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