KDDIグループは地球環境保全活動の一環として、7月にスタートするプロジェクト「Think the Earth Project011『live earth』」に参加すると発表した。
「Think the Earth Project011『live earth』」は、企業とNPOとの協働プロジェクトとしてNPO団体「Think the Earthプロジェクト」が発足させるもの。KDDIはau携帯電話用アプリ「live earth」を提供することでプロジェクトに参加する。
live earthは、Think the Earthプロジェクトを推進するスペースポート、気象コンテンツサイト「e-天気.net」を運営するeTENとの協力で開発された地球時計アプリ。拡大/縮小表示が可能な3D地球儀と、2D平面地図モードを備え、待ち受けアプリに設定することも可能だ。
最大の特徴は、気象衛星が取得した「地球の上空に漂う雲の様子」を表示できること。雲の状態を示すデータは日本気象協会からlive earth運営側のサーバに送られる。各アプリがこのサーバにデータを読みにいくことで、リアルタイムの状態を反映できるという。
地球儀を拡大表示したところ(写真は最大まで拡大した状態)。日本周辺の雲の様子が分かる。台風が接近したときなどは、実際にうずまきが見て取れるという |
世界各都市の時刻やリアルタイムの日影線などをグラフィカルに見られるため、「いまどの都市が朝を迎えたな」と確認できる。日影線などは、オン/オフ切り替えにも対応する。
KDDIでは今後、雲画像以外の各種地球環境情報のマッピングデータも提供したい考え。「例えばオゾンホールがどれだけ拡大しているか確認できたり、エルニーニョ現象が起きているかどうか、海面の温度を確認できたりといったことを考えている」(KDDI)
アプリはlive earthサイトを通じて配信され、雲画像データの取得など一部の機能を利用するには有料登録(月額利用料105円)が必要。夏モデルの「G'zOne TYPE-R」(機種別記事一覧参照)「A5512CA」(機種別記事一覧参照)にはこのアプリがプリセットされ、最初に雲画像を取得した日の翌々月まで有料登録せずに利用できる。対応機種はBREWのEZアプリ対応機。
Think the Earth Projectの理事長を務める水野誠一氏は、環境について積極的に取り組む企業でなければ、21世紀は生き残れないと話す。
同プロジェクトでは環境問題をアピールする写真集や書籍などを世に出しており、今回の携帯アプリは第11番目の取り組みになる。
同氏は今回のKDDIとの取り組みが「単に寄付をいただくだけではない」と話す。きちんと収益を上げて、その一部をThink the Earthプロジェクトに協賛金として提供するのであり、ビジネスモデルとしてユニークだという。
KDDIのコンテンツ・メディア事業本部 コンテンツ推進部長の竹之内剛氏は「環境保護、環境保護というと高尚な気もするが……」と笑う。企業としてできることを、一歩一歩進めていく考えだと話した。
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